ドラッグストアなどで販売されている「精製水」。1度は目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。化粧水のベースとして使われるほか、コンタクトレンズの洗浄にも使用できるアイテムです。

精製水は、使い方を工夫すればパックやふきとり化粧水、頭皮ケアにも役立ちます。今回は、コスメコンシェルジュの筆者が、精製水を使ったスキンケア・ヘアケアをご紹介します。

■そもそも精製水とは？

「精製水とは一体なんだろう？」と思っている人も多いと思います。

精製水とは、水道水に含まれる塩素やミネラルなどの不純物をとり除いた水のことで、コンタクトレンズの洗浄はもちろん、医療用や化粧品などのさまざまな場面で使用される身体にやさしい水です。

500mlで100円台からの価格で、ドラッグストアなどで購入できます。

■精製水のスキンケア活用法

化粧水のベースとなっている精製水は、「水分を注ぐ」役割を持っています。そのため、精製水は乾燥対策にぴったりのアイテムなのです。

精製水のコットンパック

いつも使っている化粧水と精製水を使ったコットンパックで、肌にうるおいを補給しましょう。

使用するコットンは、肌触りがよく、うすく割けるタイプが便利です。シートマスクを用意しても問題ありません。

精製水2：化粧水1の割合でコットンに含ませ、顔全体にのせていきます。2〜3分ほどパックをしたら、コットンが乾く前に剥がしてクリームや乳液で肌を整えましょう。

精製水を使った手作り化粧水

精製水とグリセリンを使えば、自宅で簡単に手作り化粧水を作ることができます。コストパフォーマンスにもすぐれているので、ぜひ試してみてくださいね。

■精製水のヘアケア活用法

精製水は、スキンケアだけではなくヘアケアにも活用できます。

頭皮の洗浄剤としてそのまま使用できることはもちろん、頭皮用の手作りスプレーや手作り化粧水を楽しむこともできます。

精製水で手作りヘアスプレー

精製水に精油や無水エタノールをプラスして、オリジナルの手作りヘアスプレーを作ることも可能です。なかでも、血行促進に役立つ「オレンジスイート」や、抜け毛を予防する「ローズマリー精油」を使えば、頭皮ケアに役立ちますよ。

材料

・無水エタノール　小さじ1

・オレンジスイート精油　3滴

・ローズマリー精油　3滴

・精製水　55ml

作り方

（1）清潔な容器に無水エタノールと精油を入れて、よく混ぜます。

（2）別の清潔な容器に精製水を注ぎ、（1）を加えて混ぜ合わせます。

（3）保存容器に（2）を入れて、冷暗所で保管してください。

洗髪をしてタオルドライをしたら、手作りヘアスプレーを数回髪の毛に吹きかけましょう。吹きかけた後、指の腹で頭皮マッサージをすれば、血行を促すことができます。

また、使用する際はその都度容器を振りましょう。保存期間の目安は、約2週間です。

精製水を使った頭皮用の手作り化粧水

ルイボス茶を使った頭皮の手作り化粧水は、頭皮の新陳代謝を高め、抜け毛や白髪予防に役立ちます。

材料

・ルイボス茶葉　大さじ1（3g）

・グリセリン　5ml

・精製水　45ml

・水道水　500ml

作り方

（1）水道水をやかんで沸騰させたあと、ルイボス茶葉を入れて10分ほど蒸らします。

（2）ルイボス茶をこして冷まします。

（3）ルイボス茶、グリセリン、精製水を清潔な容器に注いで混ぜ合わせます。

使用する際は、清潔な頭皮に対して5ml程度塗布します。（スプレーがあると便利です。）

1日に1〜2回を目安に、地肌にまんべんなくつけましょう。そのあと、指の腹を使って頭皮マッサージをすると細胞に刺激が加わり、美髪効果が期待できます。

精製水1つで、さまざまなスキンケアやヘアケアを楽しむことができます。しかし、精製水は防腐剤が含まれていないので、雑菌が繁殖しやすいというデメリットがあります。精製水を開封したら、早いうちに使い切るよう心がけましょう。

（コスメコンシェルジュ／美容ライター　岸田茉麻
日本化粧品検定1級保有。美容部員の経験を生かし美容ライターに転身。コスメのみならず、食生活や生活習慣を含めた美容に役立つ情報を発信中。）

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【参考】
※宮川明子 著「明るく透きとおる肌を手に入れるためのナチュラルスキンケアの教科書」（2012年）マイナビ出版

※主婦の友社 編集「読むだけで髪が生える　ふえる100のコツ　決定版 (100のコツシリーズ)」（2016年）主婦の友社