腸内環境美化のため、ヨーグルトを毎日欠かさない方も増えてきましたね。ヨーグルト売り場にはたくさんの種類のヨーグルトが並んでいますが、みなさん何を基準に選んでいますか?
もちろん、美味しくなくては続きませんから「美味しさ」も大切ですが、もう一つポイントとなるのが“ビフィズス菌”です。乳酸菌と同じように思われるビフィズス菌ですが、実はその働きは異なります。
■「乳酸菌」と「ビフィズス菌」の違いとは?
発酵食品の基本「乳酸菌」
乳酸菌は、空気のあるところでも生きていくことができるため、さまざまな場所に存在しています。
ヨーグルトだけでなく、糠味噌やキムチなどのお漬物も乳酸菌を利用した発酵食品です。その名の通り、乳酸を産生する菌であるため、お漬物は発酵が進むと酸味がでるのです。
腸内では、この乳酸が、腸内のphを保ち善玉菌が活動しやすい腸内環境をつくる手助けをしています。
腸内のみに存在する「ビフィズス菌」
ビフィズス菌は、空気のある場所では生きていけません。そのため、人間などの動物の腸内にしか存在しません。
腸内では、乳酸のほか、酢酸を作り出します。酢酸は短鎖脂肪酸と呼ばれ、腸のエネルギー源となるだけでなく、脂肪の蓄積を抑える、脂肪の燃焼を促す、食欲をコントロールするなど、総合的な肥満の予防効果が期待されている成分です。
空気のあるところでは生きていけないビフィズス菌ですが、生産技術によってヨーグルトに添加されています。また、ビフィズス菌は酸が苦手なため、ビフィズス菌入りのヨーグルトは酸味が少ないヨーグルトになります。
■腸内フローラのための「ヨーグルト選び」ポイント3つ
(1)「ビフィズス菌入り」のヨーグルトを選ぶ
ヨーグルトは乳酸菌がないと作ることができないため、どのヨーグルトにも乳酸菌が入っています。
さらに腸内環境美化を期待するのであれば、より整腸効果の高いビフィズス菌入りのヨーグルトを選びましょう。
(2)「無糖ヨーグルト」を選ぶ
せっかく身体にやさしいもをの食べていても、白砂糖や人工甘味料を一緒に取っているのでは、意味がなくなってしまいます。
無糖のヨーグルトを選び、甘味が足りないようであればメープルシロップやアガベシロップ、ハチミツなど身体にやさしい甘味料を使いましょう。
(3)砂糖以外の「添加物」もチェック
ヨーグルトには、砂糖などの甘味料以外にも、香料、加工デンプン、植物性油脂などが添加されているものもあります。
できるだけ、何も入っていないプレーンな無糖ヨーグルトを選びましょう。
この他、特定の健康効果が証明されたトクホ製品のヨーグルトもあります。目的に合わせて、本当に腸内環境美化に役立つヨーグルトを選びたいですね。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ
料理教室Manami’s Kitchen主宰。パリのEcole Ritz Escoffierにてフランス料理を学びDiploma取得、本草薬膳学院にて薬膳を学び、中医薬膳師の資格を取得。健康リズムカウンセラー、味覚カウンセラー(スタンダード)。自著「ヤセ菌が増えて太らない食べ方」(2016年・自由国民社)。コラム執筆、雑誌、TVなど多数のメディア出演実績がある。)
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【参考】
※ビフィズス菌の基礎知識 – 森永乳業