春先は頬を伝う風も優しくなり、新しい息吹を感じる季節。そんなことを考えているせいか、このところ幸せそうな妊婦さんに出会う機会もしばしば。そこで、もっと幸せになって頂くために、お節介な筆者は彼女たちに「メヘンディーアート」をオススメしています。今回はいつも愛読してくださっている皆様にも「メヘンディーアート」の魅力をご紹介します。
■「ヘナ」を使った「メヘンディーアート」とは?
ヘナってこんな植物
ヘナといえばヘアカラーだと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、肌をキャンパスに見立て、素敵な模様を描く方法もあるんです。ヘナは暑い国だと2~3m程度に育つ灌木で、その白い可愛らしい花は、香水にも使われています。ラテン名は「ローソニア・イネルミス」で、その「ローソニア」に染色力があります。
ヘナの特徴
「メヘンディー」はヒンディー語で、ヘナそのものと、ヘナを使ったアートにも使われますが、90年代にアメリカでインドのアートとして注目されたことでその呼び名が広まりました。インド発祥のヨガで焚かれるアロマやアーユルヴェーダでもヘナは使われており、生活の中ではヨガと共に「なくてはならない存在」でもあるのです。
■「ヘナ」の驚くべき作用
こんな効果や意外な使い途も
日本では薬として認められていないヘナですが、インドでは様々な薬効があると言われています。肌を冷やす作用があるので、軟膏や湿布の役割のほか、頭痛皮膚病、のどの痛みなど、また染毛ができる「ヘアダイ」としても有名ですが、タンパク質を染める際にキューティクルを整える作用もあり、トリートメントとしても使われています。
さらに最近アメリカでは、ヘナの持つリラックス効果がスパやサロンで癒しのメニューのひとつとして、また精神的なケアにも使われているそうです。
「ヘナ」を取り巻く文化
呼び名と同じく、デザインや作り方などは各地で違いますが、「ヘナには幸せをもたらす力がある」と信じられているため、宗教儀式や祭り、婚礼などで「メヘンディー」を施すのは各地で共通しています。結婚式の花嫁はそのヘナでかなりの時間を費やし、吉祥の繊細なレース柄で指先から腕まで、また足も指先から膝まで描いていきます。
さらにヘナの発色が濃いほど、新郎新婦の行く末は幸せだと言われていたり、妊婦さんがお腹に描いてもらえば、無事に元気な赤ちゃんが生まれると言われている地域もあります。
■「神聖な儀式」のような絵付け
今回ご紹介するメヘンディーアーティストのAkiさんは、まさに魔法のような指先の持ち主。信じられないほど繊細なタッチで、受けたインスピレーションに従い、どんどん神秘的な世界観を描き上げてくれます。彼女の描き出す線を見ているだけで癒され、心が落ち着いていくから不思議です。
興味をお持ちの方は、ぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか。
(株式会社ボディクエスト YOGAエクササイズディレクター 森和世)
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