なんとなく始めたダイエットで、「思うように痩せない」「つづかない」など、なかなか自分に合う方法が見つからない経験はありませんか?
ダイエットを始めるには、まず何が原因で痩せないのかを見定めると良いでしょう。
管理栄養士の筆者が、タイプ別におすすめのダイエット法をご紹介します。
■筋肉量が少ないタイプ
俗に「隠れ肥満」といわれる肥満タイプは、見た目は太っていないのに体脂肪率が高いことをいいます。体脂肪率の正常値は、男性25%未満、女性30%未満です。
なかなか体脂肪率が落ちない人は、このタイプが当てはまるかもしれません。
このタイプの場合、「筋肉量が少ない」「基礎代謝量が低い」と考えられます。改善策は、以下の2つになります。
(1)たんぱく質摂取量を増やす
たんぱく質を1日にどれくらい摂っているか、メモに残してみましょう。
1日に、体重×1g程度を摂れていますか? もし、それよりも少ないようであれば、足りていない可能性が考えられます。
例えば体重50kgの人では、
50kg ✕ 1g = 50g のたんぱく質が1日に必要になります。
50gのたんぱく質が摂れる食事は、どれくらいの量?
仮に、以下のたんぱく質食品を1日にすべて摂取したなら、この日摂ったたんぱく質量は合計で約53gになります。
・ヨーグルト 100g(たんぱく質3.6g)
・木綿豆腐 1/4丁=約75g(たんぱく質5.2g)
・鶏むね肉 100g(たんぱく質24.4g)
・焼き鮭 1切=約70g(たんぱく質19.8g)
近年は、野菜中心の食生活をしている人が増え、必要なたんぱく質量が摂取できていない場合もあります。ヘルシーな食事に見えても、たんぱく質量が足りていない場合があるため要注意です。
コンビニなどで手軽に摂取できるたんぱく質食品もあるため、ぜひ利用してみてくださいね。
コンビニなどで手軽に購入できる食品に含まれる「たんぱく質」量
・サラダチキン(1個100~120g) 20~23g
・焼きちくわ(1本70~75g) 8.5~9.1g
・豆乳(1本200ml) 7.2g
・調製豆乳(1本 200ml) 6.4g
・糸引き納豆(1パック50g) 8.3g
・ビーフジャーキー(1袋40g) 22g
3度の食事で十分なたんぱく質を摂取しきれない人は、間食に上記のようなたんぱく質食品を利用してみてくださいね。
(2)トレーニングで筋肉量を増やす
筋肉は年齢とともに減少しますが、食生活を変えていないとエネルギー過多になります。その結果、体脂肪として身体に蓄積されてしまいます。
太ももなどの身体に占める割合が大きい筋肉を使うと、効率よくトレーニングできます。どこでもできるスクワットがおすすめです。
スクワットのやり方
(1)足を肩幅に開き、地面と垂直に立ちます。両手は腰にあてます。
(2)4秒かけてゆっくりとしゃがみ、4秒かけて元の体制にもどります。10回を1セットとし、2~3回行いましょう。
■運動量が少ないタイプ
消費エネルギーが摂取エネルギーを下回っているタイプです。
脂肪1kgを減らすには、7200kcalを消費しなければなりません。1ヶ月で脂肪1kg減らすためには、1日あたり約240kcal消費する必要があるということです。
消費するエネルギーを多くするため、運動量を増やしましょう。ウォーキングや散歩などなら、日常生活のなかでもエネルギーを消費することができます。
■食べる量が多いタイプ
摂取エネルギーが消費エネルギーを上回っているタイプです。食事量をコントロールしましょう。
食べる量が少なくても、太りやすいものを食べている可能性もあります。特に、「糖質+脂質」が多いものは太りやすいため要注意です。
あなたの肥満は何が原因か、どんなことに重点をおいてダイエットにとり組むか、一度振り返ってみると良いかもしれません。
(フリーランス管理栄養士 今井尚美)
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【参考】
※肥満と健康 – 厚生労働省
※肥満と体脂肪 – オムロン
※カロリーとは – タニタ
※食品成分データベース – 文部科学省