春が旬のお野菜はひときわ生命力が高く、鳥などの天敵に食べられないよう、独特の風味を作り出しています。実は、その苦味や渋味などが抗酸化物質と呼ばれるもの。私たちの身体の中で、老廃物の排出を助けながら細胞の酸化を防いでくれるのです。
■春は「肝臓が働く季節」だった!?
年に一度のデトックスを行うなら、断然春がおすすめ。なぜかというと、「陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)」において、春は「デトックス臓器」とも言われる肝臓が活発に働く時だからです。そんな身体の特徴に合わせるかのように芽吹く春野菜たちは5月までが旬なので、これが最後のチャンス! 今からでも十分美味しく味わえる春野菜を4つご紹介します。
■いまこそ食べて!おすすめ春野菜4つ
トマト
夏野菜の代表かと思いきや、トマトは意外にも春が旬。その真っ赤な色素は、老化の原因となる活性酸素の働きを抑えてくれる「リコピン」によるもの。ヨーロッパでは「トマトが赤くなると医者が青くなる」ということわざがあるほど、アンチエイジングにも健康増進にも貢献してくれます。
たけのこ
春野菜の代表選手でもあるたけのこ。よく知られる強いアクは、生命力が高い証拠です。豊富な食物繊維によって腸内を整え、便秘を解消してくれます。また、カリウムを多く含むため、塩分の排出を促してむくみをとってくれる嬉しい食材なのです。
アスパラガス
茹でたり炒めたりと、簡単調理でもおいしく食べられるアスパラガス。名前の由来にもなっているアスパラギン酸が新陳代謝を活発にして、老化防止や美容効果を高めてくれます。70%が水分なので、霧吹きで水分補給をして保存するのがおすすめです。
クレソン
繁殖力旺盛で独特の香りと苦味が特徴のクレソン。美容には欠かせないビタミンやミネラルが豊富で、血液をキレイに保ってくれます。ただし加熱するとその風味が損なわれてしまうので、生でいただくか、湯がいたとしても数秒程度にしておきましょう。
この季節、思いがけなく風邪が長引いたり、便秘になったり、じんましんが出たりしたら身体がデトックスしたがっているのかもしれません。春野菜の力を借りて、夏までに身体に溜まった不要物を全部出してしまいましょう!
(ホリスティックビューティインストラクター/Eriko)
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【参考】
※白鳥早奈英・板木利隆著(2009)『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』(高橋書店)
※築地御厨店主内田悟著(2012)『内田悟のやさい塾 旬野菜の調理技のすべて 保存版 春夏』(KADOKAWA/メディアファクトリー)