「ビタミン」を積極的に摂取している人も、「ミネラル」の摂取は忘れがちかもしれません。ミネラルは体内で作ることができないため、食事で摂取することが大切です。
とはいえ、ミネラルは種類が多いので、すべてを摂取しようと思うとたいへんですよね。
管理栄養士の筆者が、日本人女性に不足しがちな3種類のミネラルについてお話しします。
■日本人女性に不足しがちな3種類のミネラル
(1)カルシウム:吸収率は「牛乳」が断トツ
カルシウムには、「骨の形成をサポートする」「免疫力を高める」などの働きがあります。
カルシウムが豊富な食材
・牛乳などの乳製品
・チーズ
・小松菜
・チンゲン菜
・ひじき
・丸干しイワシ
・さくらえび
・ししゃも
カルシウムは体内に吸収しにくいミネラルです。
吸収率は、牛乳で約40%、小魚で約33%、野菜で約19%といわれています。また、小魚や野菜と違い、牛乳は通常コップ1杯(200mL)程度の量を一度に摂取できます。効率よく摂取するには、やはり牛乳がおすすめです。
牛乳を飲む習慣がない人も、夜寝る前にホットミルクを飲んでみてはいかがでしょうか。身体が温まり、寝つきも良くなるでしょう。
(2)亜鉛:「ビタミンC」や「クエン酸」と一緒に摂ると◎
亜鉛には、「免疫力を高める」「活性酸素を除去する」「新陳代謝を活発にする」「味覚を正常に保つ」などの働きがあり、不足すると肌荒れや免疫力低下を招く場合があります。
亜鉛の吸収率はあまり高くないといわれています。また、加工食品を摂りすぎている人や、ビーガンやベジタリアンは、亜鉛が不足しやすいといわれています。
「ビタミンC」や「クエン酸」と一緒に食べると吸収率が上がるため、意識して摂取してください。
亜鉛が豊富な食材
・牡蠣
・牛肉
・鶏肉
・卵
・のり
・わかめ
・昆布
・するめ
・納豆
・ブロッコリー
・レバー
「ビタミンC」「クエン酸」が豊富な食材
・アセロラ
・赤ピーマン
・黄ピーマン
・レモン
・温州みかん
・グレープフルーツ
(3)鉄:「ヘム鉄」がおすすめ
鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類がありますが、吸収率が良いのはヘム鉄です。魚介類やレバー、かつお、牛ヒレ肉などに多く含まれています。
また、「ビタミンC」と一緒に摂取すると吸収率が高くなるため、野菜やレモンなどと一緒に食べるようにしましょう。
ダイエットなどで食事制限をしていると、ミネラルはさらに不足しやすくなります。身体のさまざまな調節を担っているミネラルが不足しないように、ときどき食生活を振り返ってみましょう。
(フリーランス管理栄養士 今井尚美
「根拠のある情報を」「体の内側から美しく」がモットー。健康や美容に関する記事執筆や相談業務などフリーで活動中。糖尿病療養指導士、ピンクリボンアドバイザーの資格有。現在はサプリメント管理士の資格取得中。)
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【参考】
※ミネラル:不足しやすいカルシウムや亜鉛、摂り過ぎが心配なナトリウム – 湧永製薬
※牛乳とカルシウム – Jミルク
※亜鉛 – わかさ生活
※ミネラル成分の鉄分の働きと1日の摂取量 – 健康長寿ネット