ビタミンや食物繊維の豊富な野菜は、インナービューティーに欠かせない存在です。とはいえ、毎日新鮮な野菜を買いに行くのも手間ですし、お料理する気分ではない日もありますよね。
そんなときでも、冷凍庫から出して解凍するだけで食べられる作り置きの野菜ペーストがあれば、手軽に野菜を摂ることができます。
健康と美容に役立つ食スタイルを提案して16年の美養フードクリエイターである筆者が、美肌にも腸活にも役立つ野菜ペーストを3つご紹介します。
■美肌にも!腸活にも!「野菜ペースト作り置きレシピ」3つ
(1)玉ねぎペースト
玉ねぎは、水溶性食物繊維やオリゴ糖など、腸内の善玉菌のエサとなる成分が豊富な野菜です。
東洋医学では、玉ねぎは気の巡りを整える食材とされています。気の巡りが滞ると血の巡りも滞り、余分なものを排出できない身体になってしまいます。日ごろからむくみや冷え、便秘に悩む方にもおすすめの食材です。
玉ねぎは生食にはむきませんが、炒めることで苦みと辛みがうま味と甘みに代わり、とても美味しい野菜ペーストになります。そのまま食べたり、バゲットに合わせたり、お肉料理ともよく合います。
材料(作りやすい分量)
玉ねぎ 3個
塩 適量
オリーブオイル 適量
作り方
(1)玉ねぎは、繊維を断ち切るように薄くスライスします。
(2)フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、玉ねぎを入れて軽く塩をします。
(3)飴色になるまでじっくり炒めて出来上がり。
お好みでハーブやドライトマト、粒マスタードを加えてもOK。一味違った玉ねぎペーストとなります。一食分ずつラップフィルムで包み、冷凍しましょう。
(2)トマトペースト
美肌づくりに欠かせないリコピンが豊富なトマト。リコピンは、トマトをオリーブオイルで加熱することで、より身体に吸収されやすい状態になります。じっくり煮込んでつくるトマトペーストは、美肌づくりのサポートになる野菜ペーストといえます。
トマトは真夏の野菜というイメージもありますが、美味しくなる旬は春と秋です。今が旬のトマトを使って、美肌ペーストを作り置きしておきましょう!
材料(作りやすい分量)
トマト 1kg
オリーブオイル 大さじ2
作り方
(1)トマトは良く洗って、皮ごと(皮が気になる方は、湯むきしてから)ざく切りにします。
(2)鍋にオリーブオイルを熱し、トマトを加えてペースト状になるまでじっくり煮込みます。水分が少なくなってきたら、焦げないように木べら等でかき混ぜながら煮詰めましょう。
(3)お好みの濃度になったら出来上がり。
お好みでバジルなどのハーブやブラックオリーブ、ケイパーなどを加えても良いですね。使いやすい分量ずつジップのついた保存袋に入れて冷凍しましょう。
(3)パプリカペースト
パプリカの鮮やかな色は、カプサンチンと呼ばれるカロテノイドの仲間で、とても強い抗酸化力があります。
紫外線が強くなるこれからの季節は、体内に活性酸素が過剰に生産されがちです。活性酸素によって細胞がダメージを受けると、お肌に影響があるだけでなく、細胞が本来の働きをできずに代謝が悪くなったり、疲れやすさの一因にもなります。
そのまま食べても美味しいパプリカですが、加熱して煮詰めることでうま味が凝縮され、とても美味しくなります。肉や魚のソースとして、パスタと絡めたり、ヨーグルトと合わせてポタージュにしたりしても美味しくいただけます。
材料(作りやすい分量)
パプリカ 1キロ
オリーブオイル 大さじ2
作り方
(1)パプリカはグリルで焼いて粗熱が取れたら皮をむきます。粗熱を取る際に出た水分は、煮詰めるときに使うので捨てずにとっておきます。
(2)パプリカの種を取って細かく切ります。
(3)鍋にオリーブオイルを熱し、切ったパプリカと水分を加えて弱火で煮詰めます。焦げないように気をつけましょう。
(4)お好みの濃度になったら出来上がり。
使いやすい分量ずつ小分けにして冷凍保存します。
煮詰めるだけでできる野菜ペースト。ぜひ冷凍庫に常備して毎日の食卓に手軽に野菜を取り入れたいですね。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ
料理教室Manami’s Kitchen主宰。パリのEcole Ritz Escoffierにてフランス料理を学びDiploma取得、本草薬膳学院にて薬膳を学び、中医薬膳師の資格を取得。健康リズムカウンセラー、味覚カウンセラー(スタンダード)。自著「ベジフル発酵ジュースとレシピ」(2018年・日東書院本社)、「ヤセ菌が増えて太らない食べ方」(2016年・自由国民社)。コラム執筆、雑誌、TVなど多数のメディア出演実績がある。)
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