巣ごもり生活が続き、運動不足を感じている方も多いのではないのでしょうか。運動不足は、体重の増加だけでなく筋肉や骨の衰えにつながることも。
今回は外出時間を短く抑え、短時間でしっかり運動効果を得られる「高効率ウォーキング」を元オリンピック競歩代表の園原健弘さんに伺いました。
■巣ごもり太り対策に!プロが教えるウォーキングの方法とは
「歩く時に体の動かし方を意識すれば、短時間でも脂肪や糖質を効率よく燃焼させる効果が期待でき、巣ごもり太りの対策にもつながります」と園原さん。そのコツとは?
股下だけを動かしていない?正しい歩き方は“大股歩き”
大股で歩くことで、上半身と下半身をつなぐ大腰筋を動かすことができるといいます。大腰筋の力が弱くなるとつまずきやすくなるだけでなく、猫背や肩こり、腰痛の原因にもなるそう。
「意識をせずに歩くと股下だけを動かしがち。しかし正しい歩き方は、動きの基点をみぞおち辺りまで高く上げ、そこから足を振り出すイメージ」と園原さんはアドバイスします。
その他「肩には力をいれない」「手の振りは自然に任せ、大きく振ろうとしない」「振り出した足はかかとから着地」することも歩き方のコツだそう。
それらの正しい歩き方ができるようになるとボディメイクにも役立つと園原さんは言います。
「股関節回りの筋肉が鍛えられ、ハイヒールを履いたときエレガントな動きになります。また血液循環もよくなり、美肌作りにも役立ちます」
靴選びを誤ると正しいウォーキングが出来なくなる!?
ウォーキングにはシューズ選びも注意が必要と園原さんは指摘します。
「靴は選び方を間違えると、筋肉に過度な緊張を生みだして正しい歩き方ができなくなったり、余計に疲れて肩こりがひどくなったりする可能性があります」
「足のトラブルにならないためにも、かかとの骨が内側に傾く(回内)、外側に傾く(回外)ようなことが起こりにくい、かかと部分に安定感のあるシューズを選びましょう。アウトソールは、かかとから着地して、しっかり地面をけり出す歩きができる、屈曲性の良いであることも重要です」
■3分で1万歩以上の効果!?“高効率ウォーキング”とは
正しいウォーキングに慣れたら、短い時間でも運動効果を得られる“高効率ウォーキング”に挑戦してみて。その具体的な方法とは?
(1)10分間、早歩き
「10分間、いつもより早歩きで歩きましょう。時速6キロ、10分で1Km程度歩く速さがちょうどいい負荷になります。ギリギリ歩きながら会話ができる程度の速さが目安です」
「吐く息を意識して歩くリズムに合わせて、ふーふーと大きく息を吐きます。たくさんの酸素を取り込むことができ、細胞の活性化につながります。マスクをしていると呼吸がしにくいので、より意識しましょう」と園原さん。
(2)早歩きとゆっくり歩きを繰り返す“インターバルウォーキング”
(1)に慣れたら、より運動効果が高い“インターバルウォーキング”に挑戦してみて!
「30秒思いっきり早歩きをして30秒ゆっくり歩く、インターバルを利用した歩き方がインターバルウォーキング。これを3セット、合計3分行うだけで1万歩歩く以上の運動効果が期待できます」と園原さん。
早歩きは脂質を燃焼しやすく、ランニングほど炭水化物(糖質)を必要とせずにできるため、効率よく脂肪を燃焼することができると園原さん。巣ごもり太り対策に高効率ウォーキングを取り入れてみては。
(つやプラ編集部)
【園原 健弘(そのはら たけひろ)さん プロフィール】
ウォーキングプロデューサー。1992年バルセロナ五輪50Km競歩代表。世界陸上3回連続出場、箱根駅伝2回出場など競技者としての経験をベースに健康づくり・ダイエット指導など幅広い分野で活躍中。明治大学体育会競走部コーチ。著書に『楽しい健康ウォーキング入門』(技術評論社)、『股関節ウォーキングでメタボリックシンドローム解消!』(学研)など。
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