優れた抗酸化作用があることで知られるポリフェノールは、移動することができない植物が、紫外線や害虫から自らを守るために持っている成分です。
さまざまな種類のあるポリフェノールですが、そのなかには、腸内フローラを改善してヤセ菌を増やす働きがあるものも存在するのだとか!? この夏ダイエットしたい方は、ポリフェノールがポイントになるかもしれません。
美容と健康に役立つ食スタイルを提案して16年の美養フードクリエイターである筆者が、ヤセ菌を増やす働きのあるポリフェノールについてご紹介します。
■ヤセ菌とは?
ヤセ菌とは、特定の腸内細菌をさすものではありません。水溶性食物繊維などを発酵分解する際に「短鎖脂肪酸」を産生する腸内細菌をさす造語です。
短鎖脂肪酸は、大部分が大腸のエネルギー源として消費されます。そして一部には、「食欲に関わるホルモンの分泌をコントロールする」「脂肪細胞への脂肪の取り込みを抑える」「交感神経を刺激して脂肪の燃焼を促す」などの、総合的な肥満の予防効果が期待されています。
ゆえに、ヤセ菌が元気な腸内フローラを持つ人は、同じものを食べても太りにくいヤセ体質であるといえます。
■ポリフェノールでヤセ菌が増える!?
クロロゲン酸、アントシアニン、エラグ酸、カテキンなど、さまざまな種類があるポリフェノールですが、このポリフェノールの中のプロシアニジン類と呼ばれるポリフェノールを摂ることで、腸内フローラが改善され、短鎖脂肪酸を産生するヤセ菌が増えることがわかっているのだそうです。
ポリフェノールは、紫外線やストレスで体内に過剰に発生した活性酸素の害から細胞を守る働きもありますから、とくに紫外線が強くなるこれからの季節は、積極的に取りたい成分です。ヤセ菌が増えるなら、なおさらですね。
■ポリフェノールを多く含む食べ物&摂り方
プロシアニジン類を多く含む食べ物
リンゴ・ブドウ・ナッツ・カカオ・黒豆・赤ワイン・シナモンなど
プロシアニジン類の摂り方
(1)加熱しない
プロシアニジン類は加熱に弱いポリフェノールです。できるだけ加熱せずにとりましょう。
(2)こまめに取る
一般的にポリフェノールは水溶性のため、体内に蓄積されにくい成分です。一度にたくさん摂るのではなく、朝・昼・晩などに分けてこまめに摂りましょう。
お肌もスタイルもケアしてくれるポリフェノール。薄着となる夏のためにも、積極的に取り入れたいですね。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ)
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【参考】
※ポリフェノール研究の新たな展開 ~腸内細菌叢への着目~ – 太陽化学
※腸内細菌と宿主の肥満をつなぐ受容体 – JT生命誌研究館
※プロシアニジンとは – 青森県りんご対策協議会