年齢を重ねると、女性の髪はうねりやすい傾向があります。加齢による影響だけではなく、湿気や汗、乾燥によっても髪が広がったりクセが目立ったりして、扱いにくいと感じることが多くなりますよね。
また、反対にシルエットがペタンとして悩む人もいらっしゃるでしょう。クセ毛や広がり対策にはストレートパーマをかける人も多いようですが、大人女性のストレートは人によっては地味になりやすく、動きや空気感がないと老けて見える場合もあります。
そこで最近増えているのは、クセや広がりを逆手にとった「ゆれ感のあるふんわりパーマスタイル」です。ヘアジャーナリストの筆者が、大人髪をフェミニンに彩るパーマスタイルを成功させるポイントをご紹介します。
■大人パーマのメリット
今や、パーマの選択肢も数多く登場していますよね。
デジタルパーマやエアウェーブ、コスメパーマなど、髪質やなりたいシルエットに合わせてあらゆるタイプのカールやウェーブが叶います。
かしこくとり入れれば、面倒なヘアアイロンやクルクルドライヤーも必要なく、今っぽいエアリーなヘアが手に入ります。
代表的なパーマ法の特徴を以下に簡単にまとめました。
デジタルパーマ
一般的なパーマに特殊な熱加工を加えたパーマ。再現性と持続性にすぐれ、別名「形状記憶パーマ」と呼ばれるほどで、“もち”を優先する方に向いています。
大きい形状のパーマや毛先だけワンカールをプラスしたい方に最適です。
エアウェーブ
エアウェーブというマシーンを使いながら行うパーマ法で、無造作なゆれ感のあるスタイルにしたい方におすすめです。
また、「外国人風」といわれるクセ毛っぽいルーズなパーマも作ることができます。パーマがかかりにくい方でも形状をキープしやすいといわれており、ダメージが少ないというところも特徴です。
コスメパーマ
化粧品登録された薬剤で、髪にやさしく、ダメージが少ない点がメリット。「パーマはかけたいけれど、髪の傷みが気になる」という方におすすめです。
半面、リッジ(ウェーブの山の部分)のはっきりしたパーマをしたい人には不向きでしょう。ダメージを抑えながら、ゆるめのナチュラルパーマをかけることができます。
■「ゆれ感のあるふんわりパーマスタイル」とは
空気感をはらんだカールは、ほぼノンブローでOK。そのうえ、まとめ髪にするとゆれ感のある後れ毛がハラりとうまれて、女っぽい表情を作ってくれます。もちろん、ぺたんこ髪さんにもおすすめです。
「パーマスタイルは勇気がいる」という方も少なくありませんよね。実は、大人のパーマスタイルを成功させるにはいくつかのポイントがります。
■大人パーマを絶対成功に導くルール6つ
「パーマにしてよかった!」と満足できるポイントについてお話します。
アラサー女性なら、「前髪短め×パーマ」「黒髪×スパイラル」なども個性的な魅力を生みますが、40代以降の女性の場合、パーマスタイルは個性ではなく、“女っぽさ”を引き上げる武器としてとり入れましょう。
(1)前髪は長めに
前髪が短いと、その部分だけのっぺりみえる場合もあります。
前髪は長めにしてゆるいS字のカールやボディパーマを加えると、アンバランス感から脱却できます。華やかさと色気が加わるうえ、カール感で顔回りをカバーできるので、小顔効果も狙えます。
画像のように長め前髪と合わせればこなれ感もアップし、輪郭も適度に隠れてニュアンスもつけやすいですよ。
(2)黒髪パーマは重く見えるのでNG
髪が弱くなってきた世代の方が黒髪×パーマをすると、アホ毛が目立って清潔感にかけやすいという落とし穴があります。地毛よりやや明るくしたブラウン系でもいいですし、透明感のあるピンクブラウンやベージュ色に挑戦すると、垢ぬけ感がアップします。
画像は、肌もきれいに見えるナチュラルなベージュカラーです。
(3)暖色やベージュをチョイス
黒髪ではミスマッチですが、ただ色をリフトアップすればいいというわけでもありません。
例えば、明るすぎるオレンジは派手な印象になりやすく、上品さにかけます。また、明るいアッシュ系も大人の肌には合わず、清潔感を失いやすいです。
パーマヘアなら、ピンクやレッド、ブラウンオレンジなどの暖色系や、透明感のあるベージュやグレージュ色を選ぶと、全体的にフェミニンで上品な印象に仕上がります。
画像は、グレーベージュカラーで透け感を演出しています。一気にこなれた雰囲気になりますよね。
落ち着いた色が希望なら、こちらの画像のようにほんのりあたたかみのあるショコラグレージュにしてみてください。
(4)毛量をすき過ぎると貧相に
大人髪の場合、ある程度髪に厚みを残してパーマをかけるほうが無難です。毛量や広がりばかりを気にして髪をすき過ぎてしまうと、逆にペラペラ感とダメージが目立ってしまいます。
大人髪に絶対的なツヤを残すためにもすき過ぎないようにし、ふんわり感とベストなボリューム感を残しましょう。
画像のように裾に毛量を残せば、ツヤとエレガントさをキープできます。
中間から毛先の大きめカールで、大人ヘルシーな印象にすることもできます。
(5)横顔シルエットを意識する
正面からはふんわり見えても、後頭部がペタンと潰れていては台無しです。パーマスタイルだからと安心せず、スタイリングの際はトップと後頭部のボリュームをきちんと出すように意識しましょう。
あまりにもこの部分の立ち上がりが弱い場合は、部分的にやや短くカットしてからパーマをかけると、弱った髪でもパーマの立ち上がりがつきやすいので、美容師さんに相談してみてください。
画像のようなショートスタイルも、根元から立ち上がるパーマを足すと、ふんわりとして大人きれいなシルエットに仕上がります。
(6)必ずスタイリング剤を使用する
スタイリング剤を使用しないと、ふわふわとしたアホ毛が目立ちやすくなります。大人世代の場合、よりずぼらっぽく見えたり、広がりばかりが際立ってしまう場合もあります。
髪の質感は今っぽさを表現する大切なツール。クリームやオイルで束感をしっかり強調することでメリハリが生まれ、顔立ちも引き締まって見えます。
画像のように、カールの毛束感が際立つだけで、今っぽい表情になります。
40代以降の女性は、年々髪が細くなったりクセが出やすくなったりするなど、新たな髪悩みが出現しやすい世代です。ですが、華やかさと今っぽさが演出できるパーマを味方につければ、“大人可愛い”も“大人きれい”も意外と簡単に叶うものです。あなたにぴったりのヘアデザインを、ぜひ見つけてくださいね。
(ヘアライター&ヘアジャーナリスト 小澤 佐知子)
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