夏は野菜や果物が美味しい季節ですね。太陽の日差しをたっぷり浴びて育った夏野菜は、ビタミンやミネラルがたっぷり! なかでもトロトロとした食感のある夏野菜は、腸内環境美化にも役立ちます。
美容と健康に役立つ食スタイルを提案して16年の美養フードクリエイターである筆者が、美味しく食べてキレイをサポートする夏野菜を3つご紹介します。
■腸内環境美化に役立つ夏野菜3つ
(1)オクラ
夏野菜の定番であるオクラ。生のまま刻むほか、さっとゆでると、ヌルっとした独特の食感が生まれる野菜です。
オクラのねばりのもとは、ペクチンと呼ばれる水溶性食物繊維などです。これらの粘り成分は、すでに腸内に棲みついている善玉菌のエサとなって、腸内環境美化をサポートします。
善玉菌の中でも、ヤセ菌と呼ばれる腸内細菌は、水溶性食物繊維を発酵分解する際に短鎖脂肪酸と呼ばれる成分を産生します。
この短鎖脂肪酸は、大部分が腸のエネルギー源となりますが、食欲に関わるホルモンの分泌をコントロールする、脂肪の蓄積を抑える、交感神経を刺激してエネルギー消費を高めるなどの総合的な肥満の抑制効果が期待されている成分です。
さらに、水溶性食物繊維には、一緒に食べたものの糖や脂肪を包み込んで吸収を穏やかにする働きもありますから、ダイエットのサポートにも◎。
(2)つるむらさき
茹でることでツルっとした食感のでるつるむらさき。古代インドでは薬草として使用されていた歴史もあるそうです。
つるむらさきは、その食物繊維が腸内環境美化に役立つだけでなく、ビタミン、ミネラルも豊富です。強い抗酸化力を持つビタミンAやビタミンCは、ほうれん草より多く含まれています。
夏は、紫外線による活性酸素のダメージをうけやすい季節ですから、肌ケアのためにも積極的に食べたい野菜です。
(3)モロヘイヤ
アラビア語で「王様の野菜」という意味をもつモロヘイヤ。クレオパトラも愛した野菜ともいわれています。
茹でると強い粘りがでますが、この粘りは、マンナンとよばれる水溶性食物繊維と同じような働きをする成分で、腸内でヤセ菌のエサとなります。
また、モロヘイヤは栄養価のとても高い野菜です。体内で必要に応じてビタミンAとして働き皮膚や粘膜の健康を保つβ-カロテン、美肌ビタミンとしておなじみのビタミンC、体内の水分バランスを保つカリウム、血液の健康を保つポリフェノールであるケルセチンなど、美容と健康に役立つ栄養素がバランスよく含まれています。
栄養不足は夏バテの一因にもなりますから、食欲のないときでもさっぱりと食べられるモロヘイヤで、しっかり栄養を取りましょう!
腸内環境だけでなく、夏のお肌や疲れもケアしてくれる夏野菜。旬のものをいただき、夏の暑さに負けず、元気に過ごしたいですね。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ)
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【参考】
※成分情報 オクラ – わかさ生活
※つるむらさきの秘密 – 郷土料理つるや
※成分情報 モロヘイヤ – わかさ生活