寒い季節には、お鍋が美味しくなりますね。鍋にはさまざまな種類がありますが、それぞれ栄養価も異なるため、目的に合わせて食べるのがおすすめです。
管理栄養士の筆者が、目的別のお鍋の種類の選び方をご紹介します。ぜひ、お鍋を食べるときの参考にしてくださいね。
■目的別!お鍋の種類の選び方
(1)お疲れのとき
キムチ鍋は、豚肉に含まれるビタミンB1をしっかり補えます。ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える働きがあり、乳酸などの疲労物質が体に溜まりにくくなるため、疲労回復のサポートが期待できます。
また、キムチ鍋に入れることが多いニラには、アリシンという成分が含まれています。アリシンはビタミンB1の吸収を高めるため、豚肉×ニラという相性の良い組み合わせは、お疲れのときに役立ちますよ。
キムチの辛味で体もポカポカします。キムチ鍋で冬の寒さも吹き飛ばしましょう。
(2)肌のコンディションを整えたいとき
豆乳鍋は、鉄分やたんぱく質を補える、女性に嬉しいお鍋です。
女性ホルモンのエストロゲンが減ると、肌の潤いや弾力が減ってしまうのですが、豆乳に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンと似た働きをするため、肌のコンディションを整える働きが期待できます。
また、すりごまをプラスして“ごま豆乳鍋”にすると、ごまに含まれる抗酸化成分のセサミンも補給できるので、さらにお肌や髪の毛の老化対策ができますよ。
(3)体調を整えたいとき
野菜や魚、肉などさまざまな食材を使うため、ビタミンやミネラル類をしっかり補給できるのが、寄せ鍋です。
ビタミンやミネラル類は、体の機能を維持するために必要な栄養素なので、体調を整えたいときには寄せ鍋を選びましょう。
そして、寄せ鍋には“春菊”を入れるのがおすすめ。抗酸化作用があるβカロテンや、美肌づくりや免疫力UPに欠かせないビタミンC、カルシウム、鉄などの栄養素が豊富です。普段補いにくい栄養素も摂れるため、お鍋の栄養価も一段と高くなりますよ。
(4)ダイエットをしているとき
水炊きは他のお鍋と違い、鍋に水をはって鶏肉や野菜などの具材から出汁をとるため、スープのカロリーが少なく、ダイエット中におすすめです。
昆布や鶏などの出汁で煮込む場合でも、他の調味料をほとんど使わないため、ヘルシーにいただけます。
そのまま食べても美味しいですし、ポン酢であっさりいただくのも良いですね。
(5)アンチエイジングにおすすめ
アンチエイジングに向いているお鍋は、味噌鍋。
味噌に含まれるメラノイジンには、細胞を若々しく保つ働きがあります。また、メラノイジンは便通を良くする働きもあるので、腸活にもおすすめですし、便秘による肌荒れ予防にも良いですよ。
味噌は味がしっかりしているので、魚などの臭みも消してくれ、どんな食材でも合うのも魅力の一つ。何のお鍋にしようか迷ったときには、味噌鍋にしてみましょう。
何気なく食べていることが多いお鍋ですが、目的に応じてお鍋の種類を使い分けてみると、より健康・美容効果がUPするかもしれませんね。今年の冬は、さまざまな種類のお鍋を試してみてくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※ビタミンB1 – わかさ生活
※メラノイジン – わかさ生活
※ごま – わかさ生活
※イソフラボン – わかさ生活