疲れていると料理が面倒だと感じることはありませんか? しかし、外食やコンビニばかりでは、なんとなく身体に負担がかかるような気がしますよね。そんな方には、味噌汁がおすすめです。組み合わせる具材を変えることで、健康的な薬膳料理になります。
ずぼらだけど薬膳のプロである筆者が、更年期の不調にアプローチする「山芋」を使った薬膳味噌汁レシピをご紹介します。
■身体の不調改善に「味噌汁」と「山芋」がおすすめな理由
更年期の不調に味噌汁がおすすめな理由を完結に説明すると、「胃腸にやさしく&腎(じん)を労わるから」です。せっかく食事に気をつかっていても、胃腸の調子が悪いと栄養を吸収しにくくなってしまいます。また、山芋も同様に腎の働きを高める食材のため、おすすめの食材です。
身体の不調を改善するためにさまざまなことを意識しているのに改善が見られないという場合は、胃腸が弱っていることが関係しているかもしれません。胃腸を労わるには、温かいものを積極的に口にすることが大切です。
更年期の不調も和らげる
腎(じん)という成長系ホルモンが弱ることで、更年期の不調を感じやすくなる場合があります。腎を労わることも更年期の不調改善のキーワードとなります。
腎は、「鹹味(かんみ)」という味を好みます。味噌は、その鹹味のなかの食材のひとつです。胃腸にやさしく腎を労わる味噌汁は、更年期の不調をやわらげるためにとてもおすすめな料理です。
■不調別!山芋を使った味噌汁レシピ3選
更年期の不調をやわらげるには、腎を労わることが大切だとお伝えしました。腎を労わる方法としては、普段の食事に腎を労わるものを増やすことが大切です。
おすすめの食材は、「山芋」です。山芋は生でも煮てもOKですので、調理の幅が広いです。ですが、「山芋と何を組み合わせたらいいの?」と疑問に思う方も多いですよね。今回は、更年期の不調別に味噌汁レシピをご紹介します。
(1)イライラに:山芋+トマトジュース+大葉
材料(1人分)
・山芋 80g
・トマトジュース 150ml
・顆粒出汁 小1/2
・味噌 小1/2
・大葉 適量
作り方
(1)山芋をすりおろし、大葉は千切りにします。
(2)トマトジュースをマグカップに入れ、レンジで2分ほど加熱します。
(3)(2)に味噌、顆粒出汁、すりおろした山芋を入れて混ぜ合わせ、大葉をトッピングして完成です。
更年期にイライラしやすい方は、気の巡りが滞り身体に余分な熱がこもっている状態です。気の巡りを良くする「大葉」、熱をクールダウンする「トマト」を組み合わせて、穏やかな気持ちに導く組み合わせにしました。
(2)疲れ・だるさに:山芋+鶏肉+にんじん
材料(2人分)
・山芋 80g
・鶏肉 50g
・にんじん 1/2本
・出汁汁 400ml
・味噌 大1~2
作り方
(1)山芋とにんじんは千切りにします。鶏肉は1口サイズに切ります。
(2)出汁汁に(1)を入れ、火が通るまで煮ます。
(3)火を止めて、(2)に味噌を入れてひと煮立ちさせたら完成です。
疲れやだるさは、生命エネルギーである気が足りていない人が感じやすい不調です。気を補う食材と胃腸を労わる食材を組み合わせました。
(3)ほてりに:山芋+豚肉+れんこん
材料(2人分)
・山芋 80g
・豚ひき肉 50g
・れんこん 80g
・出汁汁 400ml
・味噌 大1~2
作り方
(1)山芋とれんこんはイチョウ切りにします。
(2)出汁汁に(1)と豚ひき肉を入れ、火が通るまで煮ます。
(3)火を止めて、(2)に味噌を入れてひと煮立ちさせたら完成です。
ほてりを感じると身体を冷やそうとする方をお見かけしますが、それはNGです。ほてりを感じたら身体にうるおいを与える食材をとり入れましょう。身体にうるおいを与える「山芋」と「れんこん」を組み合わせました。
山芋は腎の働きを高める食材ですが、組み合わせる食材次第で身体の不調改善に役立ちます。組み合わせる食材にも意識を向けましょう。今回ご紹介したレシピを、ぜひお試しくださいね。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口 ゆうみ)
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