40代・50代を迎えて、今までできていたことが急に億劫になってきたと感じていませんか? 「仕事、子育て、介護などやらなくてはならないことがたくさんあるのにどうしよう?」と頭を悩ませている方も多いはず。
現在、更年期真っ只中の筆者が一番最初に面倒になったのが「人づきあい」でした。
45歳くらいから不定愁訴が起こり始め、気持ちも不安定に。仕事や家事はどうしてもやらなくてはならないのでしかたなく動きますが、人づきあいをどうしたら良いのかわかりませんでした。
そのように迷っていた頃、少し年上の更年期を卒業した先輩方に助言を受けました。肌育美容家の筆者がその助言を受けて実行した「更年期の人づきあい対策」をご紹介します。
■40代・50代の人づきあい対策
更年期の人づきあいには、「間を置く」という工夫が大切です。時間や距離、物理的なものだけではなく、気持ちのうえでも一歩引くとラクになります。
メールの返信は一晩置いてから
テレワークで仕事の時間が不規則になったせいもあり、業務時間外にメールがくることもしばしば。ホッと一息つけるはずの夜にもメールがくる立場の人も多いでしょう。「なんとも思っていなかったはずの同僚や後輩からのメールにイライラが募るようになり、恐ろしく感情的な返信をしてしまった」という経験はありませんか?
更年期の方に伺うと、夜になると情緒が不安定になる傾向があるそうです。「どうせ私のことなど誰も必要としてない」「くだらないことを聞かないで」など、普段なら文字で書かないことまで相手に送ってしまったという経験も聞くことができました。
仕事のメールやSNSの返信も、一晩ゆっくり休んでから翌朝に返信することをおすすめします。朝の方が頭がシャキッとして、ビジネスメールや友人からの悩み相談メールにも冷静に対応できますよ。
SNS上のつながりを見直す
40代・50代のSNSは意外と厄介なもの。SNSで頻繁に発信している人は、意欲的でキラキラしているように見えてしまいます。小さなマウントのとり合いにうんざりしていませんか?
そんな時は、SNS内の友達の数を見直してみましょう。友達数が多いということは、決して良いことだけではありません。一度も会ったことのない人や、数年やりとりをしていない人はバッサリ削除しましょう。
やたらとつながりをもったり情報を詰め込むと、頭が満杯になってパフォーマンスが落ちてしまう場合があります。自分に関係ない投稿を見ても、ただただ思考を邪魔するだけ。SNS上のつながりを見直して、心を軽くしてください。
学生時代の友達、ママ友、ご近所づきあいは変わるものと心得る
ライフステージによって、女性の人づきあいはどんどん変化していくもの。例えば、学生時代の同窓会で会った友人たちとは仕事の立場や家庭の状況も違うので、話が合わなくて当たり前。
また、ママ友は子どもが小さい時には必要な情報のやりとりはあれど、子どもの成長とともにそれも変わっていきます。ご近所づきあいは、その最たるものです。
各家庭によって年齢、状況、収入が違うのですから、礼節を守ってさえいれば自分から飛び込んでいく必要はありません。ライフステージの節目で、学校、子ども、地域を介して知り合った友人は、「年齢とともに変わっていくもの」くらいの気持ちでお付き合いしましょう。
■自分の気持ちや体調を最優先に
更年期は、がむしゃらに頑張ってきた自分を労わる時と考えてみてください。最優先は自分です。心地よいと感じられる空間や、距離感を保てる位置を作りましょう。
趣味や好きなことだけを語れるコミュニティに参加する
更年期の不定愁訴は身体のツラさもさることながら、メンタル面にもとても影響が出やすいです。「なんとなく落ち込む」「夜中に急に悲しくなる」など、自分でどうしようもない気持ちを持ち上げるには、やはり好きなことに目を向けることが大切です。
音楽、美容、モノづくり、推し活など、仕事や家庭の立場で判断されないコミュニティに参加してみましょう。わざわざ出かけるのが億劫な時は、どんなコミュニティがあるか調べるだけでも楽しくなります。
コミュニケーションをとれそうならば、こちらからアプローチするくらいのスタンスで始めてみてください。
人づきあいに優先順位をつける
仕事では責任のある立場であり、子どもの受験や思春期、親の介護なども考えなくてはならない時期にやってくる更年期。独身の場合でも、将来への漠然とした不安感がつきまとうでしょう。
更年期は、誰でもさまざまなことが億劫になります。「私だけ?」と思うかもしれませんが、40代・50代は程度に差はあっても誰でも通る道なので安心してください。
そんな時は、優先順位をつけて人づきあいをするようにしてみてください。家族や仕事をはなれた時に、心地よく付き合える人だけが周りに居れば不自由なく、逆にスッキリします。大切な人にだけ、自分の状況を伝えておくだけでOKです。
人づきあいに煩わしさを感じたら、自分を追い込むようなことをせず、無理をしないということを心がけてください。筆者は何かにつけて「更年期だから」と言い訳をするようにしています。
昔はネガティブなイメージだった更年期も、逆に言い訳にして無理をしない自分の方が笑顔でいられることがわかりました。「間を置く」ことを心がけながら、これからの人づきあいを見直してみてください。
(肌育美容家 今泉 まいこ)
【関連記事】
・更年期は幸年期!医師に聞く「ハッピーな更年期のコツ」
・更年期の不調に!女性ホルモン減少をケアする食事法
・更年期不調を招くNG習慣&摂取すべき栄養素
・更年期不調をティータイムで和らげる!?おすすめのお茶5選