出汁を入れるのと入れないのとでは、料理の美味しさががらっと変わります。出汁の素や固形スープも売っているけれど、やっぱり自分で出汁を取りたいもの。しかし、自己流でなんとなく片付けてしまう方や、今さら人に聞けなくなってしまった方も多いのでは? そこで今回は料理研究家である筆者が、昆布と鰹節で美味しい出汁を取るためのコツをご紹介いたします。
■1.料理に合わせて、昆布と鰹節を変える
好みの問題なので特に決まったルールこそありませんが、料理に合わせて昆布や鰹節を選びましょう。例えば真昆布は上品な味わいのため淡白な料理に合わせると、ワンランク上の出汁を取ることができます。多くの種類を試し、自分だけの組み合わせを見つけてみてはいかがでしょうか。
■2.昆布は洗わずに乾拭きする
昆布は砂浜などで風に晒し、自然に乾燥させられていることが多いため、表面には砂などの不純物が付着していると考えられます。かといって、しっかりと水洗いすると表面の旨味成分まで流れてしまうので注意して下さい。渇いたキッチンペーパーや、よく搾った布巾で表面を撫でるようにして汚れを落としましょう。
■3.「水出し」と「湯出し」のとり方
水出し
昆布は水に浸けるだけで出汁がでます。水出しの昆布だしは、上品な風味が特徴。表面の白い粉はグルタミンの甘味成分なので、洗い落とさず、そのまま水に入れましょう。出汁が放出されやすいよう、縦に切れ目を入れておきましょう。
湯出し
水出しに比べると、水に色が溶け出しやすいですが、それにともなって旨味も濃く仕上がります。湯出しの場合も、熱する前に1時間程度水に漬けておくようにすると、水分を吸収してより旨味が放出されやすくなります。
■4.昆布を出すタイミングと、鰹節を入れるタイミング
昆布を上げるタイミング
昆布は長く煮過ぎてしまうと、臭みやぬめりが出てしまったりする可能性が。昆布から細かい気泡が出てくる、煮立つ直前くらいが昆布の上げ頃です。
鰹節を入れるタイミング
昆布を取り出したら、すぐに鰹節を入れるようにしましょう。お湯が沸騰してしまうと、香りが飛んでしまうため、すばやく入れ、1分ほどで取り出すように心がけて下さい。
いかがでしたか?和食の基本でありながら、とても奥が深い出汁。一朝一夕にとはいきませんが、是非今回の記事を、自分好みの出汁を取る参考にしてくだされば幸いです。
(料理研究家 オガワチエコ)
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