気温が高くなると、悩みのタネになる「汗」。更年期世代のなかには、ホットフラッシュにともなう汗に悩む人もいるのではないでしょうか。
そんな私たちを悩ませる汗は「良い汗」と「悪い汗」に分けられるということをご存知ですか?
肌育美容家の筆者が、汗の役割&美容と健康につながる良い汗のかき方をご紹介します。
■汗の機能と基礎知識のおさらい
私たちの身体には、「エクリン腺」と呼ばれる汗腺が全身に分布しています。
運動をしたり暑い日に出てくる汗は、全く問題はありません。人間が長時間マラソンできるのは、汗をかきながら体温調節ができるからで、他の哺乳類にはあまり見られない稀有な特徴です。
■「悪い汗」の見分け方
一般的に「悪い汗」と呼ばれるものは、身体にまとわりつくようにベタベタする、汗の粒が大きいもの。臭いも強くなり、この汗をかいた後は強い疲労を感じてしまう人もいるでしょう。
これは、汗と一緒に体内のミネラル分まで放出されてしまう場合があるからです。
悪い汗をかいた時の対処法
「悪い汗」は、日常生活で心や身体に大きな負荷がかかった時に出ることが多いそう。
「仕事のプレゼン前などで緊張状態が続き、ベタベタした汗が出た」という経験はありませんか?そんなときは、深呼吸などをしてリラックスを心がけてください。
また、汗をかいてしまったら、臭いを防ぐために拭き取りシートなどを活用するのもいいでしょう。
■美と健康の秘訣!「良い汗」をかくためのメソッド
「良い汗」には以下の特徴があります。
・サラサラとしている
・汗の粒が小さく水滴のよう
・蒸発しやすい
何よりも汗をかいて「スッキリした」と思えることが大切です。加齢とともに発汗機能は低下傾向にあるため、良い汗をかく習慣を身につけるために「汗活」をおすすめします。
適度な有酸素運動
健康の維持には欠かせない軽い有酸素運動は、「汗活」にもとても重要です。ジムに通うのはハードルが高いという場合は、ウォーキングやストレッチも効果的です。
時間をかけてゆっくりと汗をかくようにしましょう。
呼吸を意識する
マスク生活が長く続いたため、つい口呼吸をしてしまいがち。ですが、気がついた時に腹式呼吸をして酸素をたくさん吸い込み、筋肉を動かすようにしましょう。
少しでも血流がアップすれば、自律神経のバランスを整える効果が期待できます。
エアコンに頼りすぎない
これからの季節は、冷房を使うことが多くなりますよね。冷えすぎた空間では、汗腺の働きが鈍くなる場合があります。
時間を決めて外気を取り込んだり、冷風に当たりすぎないようにしましょう。
こまめな水分補給
「汗活」をする時には、必ず水分補給が必要です。
お風呂に入る前や運動前に、コップ1杯の常温の水を飲むようにしてください。「汗活」のスイッチが入り、良い汗をかきやすくなります。
多くの人が「良い汗をかいて、頭がスッキリした」という経験があると思います。全身から良い汗をかいて汗腺に詰まっていた老廃物が流れやすくなると、スベスベとした肌に導かれます。
良い汗をかく習慣をつけて身体の巡りをよくし、若々しさを保ちましょう。
(肌育美容家 今泉 まいこ)
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【参考】
※それって多汗症かも?サイレント・ハンディキャップと呼ばれる手汗・ワキ汗の悩み – ビューティープレスマン
※資生堂、「折れ曲がり回転する」汗腺の加齢変化の実態を解明 – 資生堂
※「あなたの汗は、良い汗? 悪い汗?」 _ サントリー健康情報レポート