この季節は、「汗の臭い」がお悩みの1つではないでしょうか。汗の臭いは食習慣が影響していることが多いため、食習慣を見直すとともに汗の臭いケアに役立つ食材をとり入れることが大切です。
ずぼらだけど国際薬膳調理師の筆者が、汗の臭いがきつくなるNG習慣と、汗の臭いケアに役立つ簡単レシピをご紹介します。
■汗の臭いの原因
汗の臭いは日々の食事が影響する場合があるということを聞いたことがあると思いますが、薬膳の世界でも同じです。薬膳の世界では、身体に熱がこもると汗の臭いの原因につながると考えます。
この”熱がこもる”というのは、元々もっている体質などもありますが食習慣も大きく影響します。まずは、熱がこもりやすいようなNG習慣をしていないかチェックしてみましょう。
身体に熱がこもりやすくなるNG習慣
□からい食べ物やスパイス料理をよく食べる
□いつもお腹いっぱいまで食べてしまう
□毎晩の晩酌が習慣
□ストレスが溜まると食やお酒で発散させてしまう
□揚げ物や脂っこいものを好む
このリストに多くチェックが当てはまるほど、身体に熱がこもっている可能性があります。
こういった食生活を続けていると身体に熱がこもりやすくなり、その停滞した熱を発散させるため身体は発汗しようとします。熱がこもらなければ出てくる汗はさらさらして臭いがほとんどありませんが、熱がこもると色も濃く臭いがきつくなるのが特徴です。
また、「尿の色が濃く臭いがする」「口が乾燥しやすい」「身体が火照る」なども身体に熱がこもっている時に感じやすくなります。
■身体に熱をためないためにおすすめな食材
余分な身体の熱をクールダウンさせる食材をとり入れることが改善への第一歩となります。
上記のチェックに多く当てはまった方は、ぜひ「トマト」「セロリ」「きゅうり」「茄子」「ズッキーニ」「もやし」「白菜」「わかめ」「うどん」「そうめん」をとり入れてみてください。イメージとして、暑い季節に収穫される“夏野菜”がいいと覚えておきましょう。
■汗の臭いケアに役立つ簡単レシピ2つ
(1)トマト&きゅうりのぶっかけうどん
うどんには、きゅうり&トマトの夏野菜コンビをトッピングしましょう。うどんの原料である小麦には熱をクールダウンする性質がありますので、夏野菜と組み合わせることで熱のクールダウンを狙ったメニューになります。
材料(作りやすい分量)
・きゅうり 1本
・トマト 1個
・乾燥わかめ 小2程度
・うどん 1袋
・梅 1個
・みょうが お好きな量
・麺つゆ お好きな量
作り方
(1)きゅうりはみじん切り、トマトも一口サイズに切ります。乾燥わかめは水で戻しておきましょう。
(2)(1)を叩いた梅干しで和えます。
(3)レンジで温めたうどんに(2)をのせて、刻んだみょうが、薄めた麺つゆを入れたら完成です。
(2)薬膳ミネストローネ
トマトをベースに夏野菜がふんだんに入っているミネストローネは、汗の臭いケアにぴったり。身体の巡りが停滞すると熱がこもりやすくなるので、身体の巡りをよくする玉ねぎ&サバをたっぷりと入れてみました。
材料(作りやすい分量)
・トマト缶 1缶
・サバ缶 1缶
・ナス 1本
・玉ねぎ 1個
・ズッキーニ 1本
・生姜 ひとかけ
・にんじん 1本
・白菜 1/4
・豆類 お好きな量
・オリーブオイル 適量
作り方
(1)玉ねぎを薄くスライスし、にんじんは細切り、ナスとズッキーニは輪切り、生姜はみじん切り、白菜はザク切りにします。
(2)熱したフライパンにオリーブオイルと生姜を入れて、香りがたつまで炒めます。ナス→ズッキーニ→にんじん→玉ねぎを入れてしんなりするまで炒めます。そこに白菜を入れ、しんなりするまで炒めます。
(3)(2)にトマト缶を入れてしばらく煮込み全ての材料に火が通ったら、サバ缶と豆類を入れて再度煮込んだら完成です。
※サバ缶を入れることでしっかり味がつきますが、酸味が気になる方はケチャップを入れるとまろやかになって美味しいですよ。
汗の臭いは食習慣によって左右される場合もあります。お酒、揚げ物、甘い物などの美味しいものは汗の臭いのもとになりやすいので、たまにの楽しみにすることをおすすめします。普段は、さっぱりとしたメニューを心がけて汗の臭いケアをしていきましょう。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口 ゆうみ)
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【参考】
※日本中医食養学会/著(2019年)『食養生の知恵 薬膳辞典 食物性味表』燎原書店※吉田揚子/著(2020年)『季節と暮らす12カ月 漢方養生ダイアリー: 40代からの体質改善』日本文芸社