5月が旬の「新じゃがいも」には、40・50代におすすめな美容や健康に役立つ栄養素が豊富に含まれます。
管理栄養士の筆者が、新じゃがいもの特徴・効果的な食べ方について解説します。
■更年期の悩みにも役立つ!?新じゃがいもの栄養
新じゃがいもには、「ビタミンC」や「カリウム」「食物繊維」が豊富に含まれています。
ビタミンC
「ビタミンC」は、「コラーゲン」の生成やシミの原因となる「メラニン色素」の生成を抑える働きがあるので、美肌づくりに役立つ栄養素です。
また、ビタミンCは熱に弱い性質がありますが、じゃがいもに含まれるビタミンCはデンプンに守られているため、加熱にも強いという特徴があります。
抗酸化作用もあるため、アンチエイジングを意識したい40・50代女性は、特に取り入れたい栄養素の一つです。
カリウム
更年期は自律神経の乱れから血行が悪くなりやすく、むくみに悩む人もいらっしゃいます。
「カリウム」は、体内の余分なナトリウムを体外に排出する働きがあるため、むくみ予防におすすめです。
食物繊維
皮付きのじゃがいも(生)には、100gあたり9.8gもの「食物繊維」が含まれています。これは、ごぼう(生)よりも約1.8倍も多い量です。
食物繊維は、便を柔らかくする、あるいは便のカサを増やして腸を刺激することで、便通を良くする効果があります。便通が良くなると代謝アップが狙えるため、代謝が低下しやすい40・50代の人は積極的に摂るべき栄養素です。
■新じゃがいもと一般的なじゃがいもの違い
新じゃがいもは、一般的なじゃがいもに比べて「ビタミンC」の量が豊富であることが特徴的です。また、特に皮の周辺に「食物繊維」や「ポリフェノール」「カリウム」などの栄養素が多く含まれています。
せっかく食べるのであれば、効率良く栄養素を摂取したいですよね。新じゃがいもを食べるときは、ぜひ「皮ごと」を意識してみてください。
■新じゃがいもを皮ごと美味しく食べるコツ3つ
新じゃがいもは柔らかいため基本的には皮まで気にせず食べることができますが、より美味しく食べる方法についてご紹介します。
(1)千切りにする
皮ごと千切りにすると、ほとんど皮の存在を気にせずに食べることができますよ。千切りにして水にさらすとシャキシャキとした食感になるため、いつもと違ったじゃがいもの食べ方を楽しむことができます。
食感を活かして、生野菜サラダにするのがおすすめです。「カリウム」や「ビタミンC」は水溶性の栄養素であるため、生の状態で食べることが最も効率的に栄養素を摂取できる方法です。
(2)味付けを濃くする
皮を気にせず食べるには、しっかりとした味付けにすると良いですよ。
例えば、味噌やキムチなどと組み合わせて調理してみてください。味噌やキムチには「乳酸菌」が豊富に含まれており、乳酸菌は善玉菌であるため、腸内を酸性に保って悪玉菌の増殖を防ぎ、腸内環境を整える働きがあります。
一方、じゃがいもに豊富な「食物繊維」は、善玉菌のエサになることで腸内環境を整える働きがあります。そのため、「じゃがいも×味噌」「じゃがいも×キムチ」の組み合わせは腸活効果を得やすいため、ぜひ試してみてくださいね。
(3)ポテトサラダにする
皮ごとマッシュして、ポテトサラダにするのもおすすめです。きゅうりや卵などの具材をたっぷり入れることで、皮の存在は全くといっていいほど気になりません。
また、じゃがいもに豊富な「ビタミンC」は、「ビタミンE」や「βカロテン」など、他の抗酸化作用がある食材と組み合わせると、より抗酸化力が高まるのだそう。そのため、ポテトサラダには、ビタミンEが豊富なアーモンドや、βカロテンが豊富なパセリや大葉をプラスしていだきましょう。
いつもより食感や香りが異なり、ひと味違ったポテトサラダを楽しむことができますよ。
新じゃがいもは一般的なじゃがいもよりもビタミンCが多いので、美容にもおすすめです。皮ごと食べるとより栄養素を余すことなく摂取できるため、ぜひご紹介した食べ方を参考に新じゃがいもを食べてみてくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※むくみ – 小林製薬
※白鳥早奈英・板木利隆 監修「もっとからだにおいしい野菜の便利帳」(2009年)高橋書店