新しい季節が始まって、疲れが出たり気持ちが不安定になったりする「プチ不調」を感じていませんか?
そんな方には、今が旬の新じゃがいもと新たまねぎをおすすめします。国際薬膳調理師の筆者が、「新じゃがいもと新たまねぎが、なぜ今の季節に良い食材なのか」について、薬膳の目線でご紹介します。
■春に出やすい不調とは?
薬膳のベースの考えになっている中医学(中国伝統医学)において、春はイライラして怒りっぽくなったり、落ち込んでしまったりと、感情が不安定になりやすい時期といわれています。
また、だるさや疲れがでやすい時期でもあります。
この時期には、エネルギーチャージをしながらイライラを緩和してくれる食材を摂り入れましょう。
■ダルさ、疲れには「新じゃがいも」
じゃがいもは、気(き)をおぎなう食材といわれています。気は生命エネルギーですので、気の量が減ってしまうと、だるさや疲れを感じやすくなります。ですから、じゃがいもを食べてエネルギーチャージをしましょう。
新じゃがいもは、身体の熱を冷まし、余分な水分を排泄してくれる働きが強いので、むくみを感じやすい人にもおすすめです。
■イライラしない心をつくるには「新たまねぎ」
中医学の世界でイライラは、気の巡りがとどこおっているため起こりやすいといわれています。十分な気の量があり、とどこおりなく巡っていると不調を感じにくくなりますが、とどこおりがあるとイライラしてしまう原因につながります。
そんな時には、たまねぎの力をかりましょう。たまねぎは、気の巡りを良くしてくれる働きが期待できるので、イライラしている時にぴったりです。
また、身体を温める力も期待できますので、冷えが大敵な女性におすすめしたい食材です。
いかがでしたか? 旬の食材は美味しいだけでなく、その季節に出やすい不調を緩和してくれるパワーがつまっています。ぜひ、毎日の食卓で旬の食材を味わってくださいね。
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口ゆうみ
自ら抱えていた不調を、薬膳に出合い克服したことをきっかけに、同じ悩みを抱く女性の助けになりたいと思い、スクール歴代トップ5に入る成績で資格を取得。体質カウンセリング、レッスン、イベント開催の他、薬膳コラムも執筆中。簡単にできる薬膳の知恵をお届けしています。)
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【参考】
※早乙女孝子 著「漢方の知恵を毎日の食卓に」(2011年)つちや書店
※武鈴子 著「和の薬膳食材手帖」(2019年)家の光協会
※日本中医食養学会 編・仙頭正四郎 監修「現代の食卓に生かす『食物性味表』改訂2版 上製」(2014年)日本中医食養学会