子供から大人まで、苦手な野菜ランキングで常に上位にあるピーマン。嫌いな方は口を揃えて「独特の苦味が嫌い」とおっしゃいます。確かに他の野菜と比べ苦味が強いので、気持ちは分かりますが、もしかすると苦さの原因は下ごしらえにある可能性も!? 実はピーマンは、選び方や切り方で、極力苦味を抑えることができます。そこで今回は料理研究家である筆者が、「ピーマンの苦味を抑えるコツ」についてご説明いたします。
■1:ヘタの「カド」が多い物を選ぶ
ピーマンを苦さで選ぶ際は、ヘタに注目しましょう。カドが多いもののほうが、より甘い傾向にあります。多くのヘタは五角形をしていますが、六角形、七角形とカドが多いものも中には存在します。カドが多いのは、よく育っている証拠。少ないものよりも糖度が高く、甘くておいしいピーマンである可能性が高いといえます。
■2:料理するときはタテに切る
ピーマンの苦味成分が含まれた細胞は、縦に並んでいるといわれています。ピーマンを横に切るとその細胞が傷つけられ、あの独特のにおいや苦味が外へ飛び出て、よりいっそう強く感じられます。青椒肉絲(チンジャオロース)に入っているピーマンを思い浮かべてください。どれも縦に細く切られていますね。それが最もピーマンの苦味を減らしながら、甘味や食感を活かせる切り方なのです。苦味が気になる方は、必ず縦に切るように心がけて下さい。
■3:輪切りにする場合は、切ってから湯通しする
先述の通りピーマンは横に切るといっそう苦味を感じやすくなりますが、例えばピザなど、どうしても輪切りにしたかったり、横に切りたかったりする料理もあるでしょう。そんな場合は、切り終わった後のピーマンをさっと湯通ししましょう。すると細胞が傷ついて、飛び出していた苦味成分を洗い流すことができます。10秒程度の湯通しで、格段に苦味が減りますから、ぜひ試してみて下さい。
いかがでしたか? ピーマン嫌いのお子さんにも、今回ご紹介したコツを参考に調理すれば、苦味を感じることなく、おいしく食べてもらえるかもしれません。ピーマンを格段においしくする下ごしらえや調理方法を、ピーマン嫌いの方だけではなく、元々ピーマンが好きな方もぜひ実践してみてください。
(料理研究家 オガワチエコ)
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