子どもの自立や親の介護に向きあったり、仕事で責任のある立場になったりと、環境面で大きな変化が多い更年期世代。心や身体が本調子ではないときの環境の変化は、ときに大きなストレスになることもあります。
1つの変化だけでも大変なことですが、更年期世代はこれら複数が積み重なることもあり、知らず知らずのうちにストレスが不調の引き金になることもあるといわれています。
理学療法士で睡眠の専門家の筆者が、更年期世代がやりがちなNGな生活習慣&改善策についてお伝えします。
■更年期世代のNGな生活習慣
頑張りすぎる
何事にも一生懸命で真面目な人ほど不調を感じやすく、不満や不安などをため込みやすい傾向があるといわれています。
自分の心の中に不安や不満を溜め込みやすい人は、誰かに心の内をさらけ出すことも大切です。
睡眠時間が短い
更年期世代は、仕事や家事、親の介護などで忙しく、睡眠時間が短くなってしまう傾向にあります。
せわしなく働きすぎてろくに休むこともできず、ストレスがたまってしまうパターンも。
睡眠時間が減ると体調不良やメンタルダウンに直結するため、注意が必要です。
不規則な生活
不規則な生活が続くと、自律神経のバランスを崩しやすくなります。
さらに更年期は、ホルモンバランスが崩れることによって自律神経も崩れてしまい、様々な不定愁訴が現れます。
■更年期を前向きに乗り越える3つの方法
(1)生活習慣を見直し十分な睡眠をとる
良い睡眠をとるためにも、まずは生活習慣を見直すことをおすすめします。
寝る時間を決めて、そこから逆算して時間管理を行うことは、睡眠時間を確保するためにもおすすめの方法です。
家族やパートナーに家事などへの協力を求めながら、無理のない範囲で生活習慣を見直してみましょう。
(2)定期的な運動習慣をつくる
適度に身体を動かすことで更年期の不調が緩和されることが期待できます。
更年期の不調の原因の1つは自律神経の乱れともいわれていますが、自律神経は運動することで整うといわれています。
まずは、日常生活の中で気軽に続けられる、ウォーキングやラジオ体操など軽い運動からはじめましょう。
(3)リラックスできる時間をつくる
余計なストレスをため込まないように、リラックスできる時間を意識的につくることも重要です。
「仕事や家事に追われて休む暇がない」という人も、ほんの10分立ち止まってお茶を淹れる、本を読む、昼寝をするなど、からだを休める習慣をつくることから始めましょう。
更年期世代のNGな生活習慣と、前向きにのりこえるための方法をご紹介しました。自分のペースで無理はせず、ご紹介した対策を生活の中に取り入れてみてください。
(理学療法士/睡眠の専門家 矢間 あや)
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【参考】
※健康面からみた 身体活動・運動の効用とその活用(PDF) – 厚生労働省
※自律神経機能と運動(PDF) – 日本女性心身医学会