ダイエットには運動はもちろん、「身体に取り入れるもの」も重要です。毎日飲んでいる飲み物が、痩せ体質に役立つとしたら理想的ですよね。
管理栄養士の筆者が、痩せ体質に導く飲み物を4つご紹介します。
■毎日続けやすい!痩せ体質に導く飲み物4つ
(1)緑茶
緑茶に含まれる「カテキン」には、体脂肪を減少させる働きや、血糖値の上昇を抑える働きがあります。
さらに、緑茶には「カフェイン」も含まれていて、エネルギーを熱として放出することで、脂肪の蓄積を防ぐ効果が期待できます。
ポイント
「カテキン」は80度以上のお湯で抽出されやすい成分です。ペットボトル飲料を飲むだけではなく、時間がある時は急須と熱湯を使って緑茶を淹れてみてはいかがでしょうか。
また、カテキンは、多くの日光を受けた若い葉ほど含有量が多いといわれているため、これらの条件を満たす「煎茶」が一番おすすめです。緑茶を選ぶ際の参考にしてみてくださいね。
(2)ウーロン茶
ウーロン茶も取り入れやすく、高い痩せ効果が期待できる飲み物の一つです。
ウーロン茶に含まれる「ウーロン茶ポリフェノール」は、食品中の脂肪の分解・吸収を行う「酵素」の働きを阻害するといわれています。そのため脂肪の吸収が抑えられて、身体に脂肪が蓄積されにくくなります。
ポイント
筑波大学の研究で、朝・昼にウーロン茶を飲むと睡眠を妨害することなく1日の脂肪燃焼が促されるということが報告されています。特に、睡眠時に脂肪燃焼が促されるのだそう。
なるべく日中にウーロン茶を飲むとよいでしょう。
(3)トマトジュース
痩せ体質を目指すなら、トマトジュースもおすすめです。
トマトには、抗酸化作用がある「リコピン」が豊富に含まれており、脂肪細胞の増加を抑える効果が期待できるといわれています。
また、リコピンには血流を良くする働きがあります。血流が良くなり代謝が上がると、肥満を防止する効果が期待できますよ。
ポイント
リコピンは、生のトマトよりもジュースなどの細胞が壊された状態で摂取すると、吸収率が高いとされています。そのため、生で摂取するよりも、トマトジュースの方が痩せ効果を得やすくなります。
さらに、リコピンは脂溶性の成分のため、トマトジュースにオリーブオイルや牛乳を一回ししてから飲むのがベスト。酸味がマイルドになるため、トマトジュースが苦手な方でも飲みやすいでしょう。
(4)牛乳
実は、牛乳も痩せ効果が高い飲み物です。
ある研究によると、牛乳(低脂肪)を1日1回食前に200ミリリットル取り入れたところ、骨や筋肉量を減らさずに体脂肪を減らすことができたのだそう。
特に40・50代女性は、女性ホルモンの影響による、骨の健康が気になる年代です。骨の健康維持に役立つ「カルシウム」はぜひ摂っておきたい栄養素といえるでしょう。
また、基礎代謝量は筋肉量に比例するため、ダイエット中も筋肉量の維持は重要です。牛乳は「タンパク質」が豊富なため、筋肉量の維持にも役立ちます。
ポイント
牛乳に含まれる「乳糖」は、ビフィズス菌(善玉菌)を増やして悪玉菌を減らす働きがあり、腸内環境を整える作用が期待できます。
腸内環境が整うと、老廃物の排出・栄養素の消化吸収がスムーズになるため、代謝が上がり痩せやすい身体に近づくでしょう。
ダイエットのために、食事には気をつけていても、飲み物は気にしていないという方は少なくありません。痩せ効果が高い飲み物を取り入れて、かしこくダイエットしていきましょう!
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※特集1 緑茶(4) – 農林水産省
※カテキン – 伊藤園
※日中に烏龍茶を飲むと睡眠時の脂肪燃焼が促進される – 筑波大学
※体脂肪を効果的に減らして、ウエストすっきり からだにやさしい「牛乳ダイエット」 – Jミルク