放っておけば年々低下していっていまう、お肌のハリ。
ハリがあればシワやたるみの進行も緩やかになり、若々しい印象を保つことができます。
エステティシャンの筆者が、お肌のハリを取り戻し、キープ&アップするために、日常で注意したい習慣についてご紹介します。
■肌のハリが失われる原因
お肌のハリが失われる原因は「加齢」ですが、実はそれだけではありません。
お肌のハリや弾力が失われるのは、皮膚の奥の部分「真皮層」という部分の結合組織にあるコラーゲンやエラスチンといった成分が、萎縮したり切れたり減ったり質が低下してしまうことで起こります。
まずは、ハリを司る成分の老化原因を予防することが大切です。
日常生活で気を付けるべきポイントをご紹介します。
(1)紫外線
紫外線を浴びることで、肌のハリ弾力を司るコラーゲンやエラスチンの質の低下を招きます。
紫外線というと日焼け、シミができるイメージですが、日焼けするような紫外線はB波という波長で、夏に多く降り注ぎます。
ハリ弾力低下を招くのは、紫外線A波という波長で、年間を通じて降り注いでおり、弱い波長ですがお肌の奥に到達してコラーゲンなどを壊します。
冬でも、雨の日でも、365日日焼け止めを塗る必要があるのは、この紫外線A派を予防するためです。
お肌のハリ、引いてはシワやたるみを予防するのに、まずは毎日の日焼け止めを習慣にしましょう。
(2)糖化
体内で糖質とコラーゲンがくっついて変性し、老化物質であるAGEs(糖化最終生成物)をつくることを、「糖化」といいます。
糖化が進むと、肌のハリ弾力低下や色素沈着、たるみ・シワ、くすみ、シミなどのさまざまなトラブルが起こり、肌老化を早めてしまいます。
糖化が進む大きな原因は、「血糖値が急上昇するような食事」「高温調理の食事」です。
お腹が空いた時に甘いものや丼ものを食べるなどの糖質過多や、早食いは糖化を進めます。
調理方法でいうと、「生」が最もAGE値が低く、続いて「茹でる&蒸す」<「煮る」<「炒める」<「焼く」となり、高温で調理する「揚げる」が最も糖化が進みやすいといわれています。
ゆっくりよく噛んで食べる、高温調理法は減らすなどの対策が、肌だけでなく健康にもプラスになるはずです。
■お肌のハリUPに大事なこと
(1)血流
老化とともにハリが失われる原因のひとつとして、血流が悪くなることが挙げられます。
お肌の細胞は血液から栄養をもらい、細胞分裂を繰り返します。
睡眠不足になると血流が悪くなったり、細胞を再生する成長ホルモンが出にくくなったりするなど、「いい肌の材料が作られない」状態になります。
適度な運動、湯船での入浴、質の良い睡眠などは、「若々しい肌づくり」に欠かせません。
(2)たんぱく質をしっかりと取る
お肌だけではなく、人の身体の大部分はたんぱく質が材料になっています。
どんなに健康的な生活をして、高機能なコスメを使用しても、「肌の材料」が足りなければいいお肌は作られません。
日本人女性の多くは、タンパク質不足だともいわれています。意識して摂取していきましょう。
日焼け止めを塗る、適度なたんぱく質を摂取する、湯船に浸かったり適度な運動など血行促進を意識した生活を行うことが、お肌の老化を防ぎ健康でハリのある肌をつくる基盤になります。ハリ対策のコスメももちろん良いですが、できるところから生活面でも意識してみてくださいね。
(美容家・エステサロン&スクールSUHADA主宰 永松 麻美)
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