酒粕を使って作った甘酒や粕汁はすっかり美容に欠かせない定番食材となりましたね。
ほのかに残るアルコールの香りが身体を温めるだけでなく、酒粕には、太りにくい身体を作る腸内細菌「ヤセ菌」を増やす働きがあるのだそうですよ。
酒粕に含まれるレジスタントプロテインにその秘密があるようです!
■ヤセ菌を増やす「レジスタントプロテイン」とは?
酒粕には、消化されにくいタンパク質「レジスタントプロテイン」が多く含まれています。
これは、米と麹を発酵させる過程で増えた成分なのだそうです。レジスタントプロテインは消化されにくく、そのまま腸まで届き、食物繊維と同じような働きをします。
■美腸・美肌に!レジスタントプロテインの働き2つ
・ヤセ菌が増える
腸内細菌の中には、「脂肪の蓄積をストップする」「満腹感を高める」「交感神経を刺激して、脂肪の燃焼をうながす」などの働きのある短鎖脂肪酸を作り出し、太りにくい身体作りに役立つ菌がいます。
通称「ヤセ菌」とも呼ばれていますが、毎日酒粕を摂ることで、このヤセ菌が増えることがわかっています。
・乾燥肌対策にも
レジスタントプロテインはヤセ菌を増やすだけでなく、善玉菌のエサとなって腸内フローラをいい状態に保つ手助けとなります。
そのため、食べものから摂った栄養素の吸収もスムーズになり、内側からの美肌効果も期待できます。
実際、酒粕で作った甘酒を毎日摂ることで便秘が改善され、お肌のキメが整ったとの実験結果もあります。乾燥肌対策にも酒粕はおすすめです。
■酒粕甘酒の作り方
<材料>
酒粕(再発酵させたものがベスト)100g
水 400cc
<作り方>
水に酒粕を溶き、ひと 煮立ちしたら出来上がり。甘味は、ハチミツ、メープルシロップ、甜菜糖、オリゴ糖など、身体にやさしい甘味料をお好みの分量加えましょう。濃いめが好きな方は酒粕を増やし、さっぱりしたほうがいい方は、水の分量を増やしましょう。
■ひと工夫!酒粕甘酒アレンジレシピ
・豆乳甘酒:水の代わりに豆乳に酒粕を溶きます。
・ショウガ甘酒:基本の酒粕甘酒にすりおろしたショウガを加えます。
・甘酒ぜんざい:酒粕甘酒に、小豆を加えてぜんざい風に。
・甘酒豆腐:温めた豆腐に、濃いめに作った酒粕甘酒をかけたデザート。
身体も温まり、美腸・美肌効果が期待できる酒粕甘酒。身体が冷えている朝や、冷えで眠れない夜の習慣にしてみてはいかがでしょうか。
(美養フードクリエイター 岩田まなみ)
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【参考】
※渡辺敏郎「美容と健康に貢献する『酒粕』の成分」(2012年、日本醸造協会誌) – 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター