中医学では、しばしば足裏を見て様々な臓器の健康状態をはかることがあります。足裏を触って固かったり痛かったりすれば、その部位が示す臓器は弱っている証拠だと考えられています。
同様に、実は中医学では、「舌」は五臓の様子がわかる「内臓の鏡」と考えられており、「舌」を見て、その日やその人の体調をチェックします。舌の色を部分ごとに見るだけで体調チェックができるので、忙しい女性にピッタリ! 病気を未然に防ぐ日々のセルフチェック、ぜひお試しあれ!
■舌の部位と臓器の関連
舌を4箇所に分け、それぞれの臓器との関連をご紹介します。
1.舌の根に近い「舌根(ぜっこん)」
のどに一番近い下の根の部分を「舌根(ぜっこん)」と言います。舌根は、腎・膀胱の状態を示します。腎・膀胱の状態が悪いと、水分が上手に排出されずに老廃物が溜まり、血圧が上がりやすくなります。
2.舌の真ん中「舌中(ぜっちゅう)」
舌のちょうど真ん中部分を「舌中(ぜっちゅう)」と言います。舌中は、脾・胃の状態を示します。脾・胃の状態が悪いと、血を作り出す力が弱り、免疫力が低下して疲れやすくなります。また、消化吸収力も弱まるので、食欲不振や胃の痛みなども感じることがあります。
3.舌の先の部分「舌尖(ぜっせん)」
舌の先っぽ「舌尖(ぜっせん)」と言います。舌尖は、心・肺の状態を示します。人体の中心部ともいえる心・肺の状態が悪いと、気力が落ち、血の巡りも悪くなりがち。呼吸器だけでなく身体全体にも繋がっているので、幅広く悪影響を及ぼすと考えられています。
4.舌の両端「舌辺(ぜっぺん)」
舌の両横の部分を「舌辺(ぜっぺん)」と言います。舌辺は、胆・肝の状態を示します。胆・肝の状態が悪いと、代謝が落ち、老廃物が溜まり消化吸収も悪くなるため、身体の中に不要なものを溜めこみやすくなります。
■舌の色チェックでわかる今日の体調
理想的で健康的な舌
全体的にピンク色をしていて、やわらかく、表面がうっすら白い状態。
不調がある舌
4つに分けた舌の部位の中でも、その部分だけがざらざらしたり、色が赤色や黄色、黒っぽくなります。
オススメは、毎日舌をスマートフォンのカメラで撮っておいて比べてみること。毎日比べてみると一目瞭然! 忙しい女性にこそ、「舌」の毎日チェックで病を早期発見しましょう。ぜひお試し下さい。
(お米・雑穀マイスター/薬膳インストラクター 澁谷梨絵
日本で唯一の穀物のプロフェッショナル資格(5ツ星お米マイスター、ごはんソムリエ、雑穀エキスパート、薬膳インストラクター、雑穀マイスター、発酵食スペシャリスト)を持つ女性米屋。米・雑穀・麹の専門家。)
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【参考】
※横田正隆(2014)『薬膳インストラクター資格取得テキスト』(キャリアカレッジジャパン)
※東洋医学の考える健康とは? – 養命酒製造