もうすぐお正月。お正月といえばおせち料理ですよね。おせち料理はお正月の三が日、火を使わずに食べることを基本としているため、お砂糖を多く使って保存性を高めています。ですが、冷蔵庫のある現代では、白砂糖を多く使って保存性を高める必要はありません。
健康と美容に役立つ食スタイルを提案して16年の美養フードクリエイターである筆者が、おせち料理にも使えるヘルシーな甘味料を3つご紹介します。
■ヘルシーおせち作りに!おすすめ甘味料3つ
(1)メープルシュガー・メープルシロップ
メープルの樹液を煮詰めて作るメープルシュガー・メープルシロップは、わかっているだけでも67種類のポリフェノールを含むアンチエイジングな甘味料です。それだけでなく、ミネラルが豊富でカルシウムはハチミツの75倍、カリウムは約13倍、マグネシウムは約18倍も含まれています。ミネラルは身体に吸収されにくい栄養素ですから、甘味料でもミネラルが摂れるのは嬉しいですね。
メープルシュガーやメープルシロップの香りは、加熱するとほとんどが揮発してしまい、お料理の味を邪魔しません。色もあまり気になりませんから、お煮しめや黒豆などの煮物、伊達巻や錦卵などの焼きものにも向いています。
(2)アガベシロップ
リュウゼツランの根から採取されるアガベシロップは、甘味料にしては珍しく水溶性食物繊維が含まれていて、腸内環境美化に役立つ甘味料です。また、糖質が少なく、食後の血糖値の上昇具合をしめすGI値は21と、低GI食品です。
食後の血糖値が急上昇することは、身体に負担がかかるだけでなく、使い切れなかった糖が脂肪として蓄積されてしまいますから、ダイエット中の方にはアガベシロップがおすすめです。
べっこう飴のような風味のあるアガベシロップですが、メープルシュガーやハチミツより色がないので、酢ハスやなますといった白く仕上げたいおせち料理に使うといいでしょう。
(3)はちみつ
美容に役立つ甘味料としておなじみのはちみつ。はちみつは抗菌力が高く、また喉の粘膜を守り、咳を鎮める働きがあることも知られています。また、しっかりとした甘味があることから、甘味料の使用量そのものを抑えることができます。
はちみつは、種類によって色がことなりますが、色の薄いものを選べばどんなおせち料理にも使うことができます。とくにおすすめなのはきんとんです。はちみつのコクのある甘味がよく合います。
一年の始まりを祝うおせち料理。ご紹介したヘルシー甘味料を使って、手作りしてみてはいかがでしょうか。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ
料理教室Manami’s Kitchen主宰。パリのEcole Ritz Escoffierにてフランス料理を学びDiploma取得、本草薬膳学院にて薬膳を学び、中医薬膳師の資格を取得。健康リズムカウンセラー、味覚カウンセラー(スタンダード)。自著「ベジフル発酵ジュースとレシピ」(2018年・日東書院本社)、「ヤセ菌が増えて太らない食べ方」(2016年・自由国民社)。コラム執筆、雑誌、TVなど多数のメディア出演実績がある。)
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【参考】
※メープルシロップの栄養価 – ケベック・メープルシロップ生産者協会
※驚きの低GI – アルマテラ
※蜂蜜とは – みつばち健康科学研究所