年末年始は、お酒を飲む機会が増えますよね。
管理栄養士の筆者が、意外と見落としがちなお酒のNGな飲み方と、身体に負担をかけにくいお酒の楽しみ方についてご紹介します。
■お酒のNGな飲み方
(1)空腹で飲み始める
空腹時にお酒を飲むと、胃の中が空の状態なのでアルコールによって胃の粘膜が荒れてしまいます。また、アルコールの吸収も速くなるため、二日酔いの原因につながります。
何か食べてからお酒を飲む、または食事と一緒に飲酒するようにしましょう。
(2)ずっとお酒だけを飲みつづける
お酒だけを飲みつづけると、胃腸に刺激を与えることになります。
水やソフトドリンクを合間に飲むと、血中のアルコール濃度が急激に上がるのを防いでくれます。飲みすぎ防止にもなりますね。
(3)二日酔いなのに、さらにお酒を飲む
二日酔いなのにお酒を飲むと、身体に負担をかけます。二日酔いにならないように、程度な飲酒量を守ることが大切です。
■お酒を飲む時におすすめの食品
アルコールは肝臓で代謝されますが、その際に「たんぱく質」や「ビタミン」などを消費します。以下の栄養素をお酒とともに摂取し、肝臓をいたわりましょう。しっかりと二日酔い対策もしたいですね。
(1)たんぱく質
肝臓を守るだけでなく胃の粘膜も保護するため、「たんぱく質」はしっかり摂取しましょう。
「たんぱく質」が豊富な食品
・肉類(赤身の部位)
・魚類
・乳製品
・卵
(2)ビタミンC・ナイアシン
肝臓でアルコールが代謝されてできるアセトアルデヒドは、二日酔いの要因になります。「ビタミンC」や「ナイアシン」はアセトアルデヒドの分解を早める働きがあるため、二日酔い対策のためにも積極的に摂取しましょう。
「ビタミンC」が豊富な食品
・赤ピーマン
・ほうれん草
・じゃがいも
・レモン
・アセロラ
・キウイ
・いちご
「ナイアシン」が豊富な食品
・かつお
・まぐろ
・レバー
・鶏肉
・きのこ類
(3)クルクミン・タウリン
「クルクミン」や「タウリン」は、肝臓の機能を高める働きが期待できます。また、二日酔い予防にも良いといわれています。
「クルクミン」が豊富な食品
・ウコン
・たくあん
「タウリン」が豊富な食品
・牡蠣
・たこ
・いか
(4)ビタミンB1
アルコールが代謝される時に大量の「ビタミンB1」が消費されるため、積極的に摂取しましょう。
「ビタミンB1」が豊富な食品
・玄米
・豚肉
・かつお
・うなぎ
・卵
また、フルーツに含まれる「果糖」にはアルコールの分解を助ける作用があるため、肝臓をいたわることができます。飲酒後にフルーツを食べると、口の中もすっきりとするためおすすめです。
■適度な飲酒量
厚生労働省によると、適度な飲酒量は、1日に飲酒の基準値である1単位=純アルコールで1日20g程度とされています。
純アルコール20gとは、どれくらいの飲酒量?
ビールの場合:中瓶1本(500ml)
日本酒の場合:1合(180ml)
チューハイ(7%)の場合:1本(350ml)
ウイスキーダブルの場合:1杯(60ml)
ワインの場合:1/4本(180ml)
お酒の飲み方や食べ合わせを工夫して、お酒を楽しみましょう。
(フリーランス管理栄養士 今井尚美)
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【参考】
※食べながら飲むのがどうして良いのでしょうか – アサヒビール
※飲酒の基礎知識 – アルコール健康医学協会
※健康成分クルクミン アルコール代謝研究 – ハウスウェルネスフーズ
※飲酒のガイドライン – 厚生労働省