冬はインフルエンザやノロウイルスなど感染症にかかる人が増える時期。小さなお子様にはとくに注意が必要になってきます。今回はその中でも11月から1月が流行のピークとなる「RSウイルス感染症」について、看護師である筆者がお伝えします。
■RSウイルス感染症とは?
RSウイルス感染症は、「RSウイルス」というウイルスによって引き起こされる感染症です。くしゃみなどによって感染する飛沫感染で珍しい病気ではなく、生後2~3歳までにほぼ100%の子どもがかかる感染症です。ただ年齢が低いほど重症化しやすく乳児では重症化しやすいので、注意が必要です。
症状は軽い風邪症状から肺炎までさまざま
感染すると鼻汁、咳、発熱などの症状が現れます。炎症が広がると気管支炎や肺炎などの重症となります。通常は数日〜1週間程度で徐々に回復しますが、重症になると入院が必要となることも。
特効薬はない!?
対症療法(症状を和らげる治療)がメインです。症状に合わせて、解熱剤や気管支炎拡張剤などが使われます。
■なにより予防が大切!
大人から子供にうつさないために、必ずマスクを
一番大切なのは予防です。大人は感染してもさほど症状は出ないため、「これくらいなら」とマスクしないでくしゃみや咳などをしていると、ウイルスが飛び散って重症化しやすい子供に感染してしまう可能性がありますので、少しでも風邪症状があるときは、お子様のためにも必ずマスクをつけましょう。
流行時期は、乳児が触るものを消毒して!
RSウイルス感染症が流行してきたら、どこからウイルスが飛んできているかわかりません。子供が触ったり口に入れたりするおもちゃなどは、アルコールティッシュなどを活用して、消毒をしましょう。また流行時期は、1歳未満の乳児は人の出入りが多い場所への外出はなるべく控えた方がよいでしょう。
いかがでしたでしょうか。RSウイルス感染症に限ったことではありませんが、感染症予防にはうがい・手洗いは基本です。お子様とご自身の身体を守るために、この基本のふたつは必ず行ってくださいね。
(看護師/ホリスティックビューティインストラクター 山本幸美)