女性の心と身体のリズムが大きく変わる「更年期」。さまざまな不調が訪れる時ですが、なかでも戸惑ってしまうのが「気分がふさいでしまう問題」でしょう。
ウエルネス&ビューティーライター、アロマコーディネーターの筆者が、ふさいだ気分を和らげる具体的でシンプルな方法をご紹介します。ぜひご参考になさってください。
■「気の持ちよう」といわれてもむずかしいもの
突然、理由もなく涙がこぼれてきたり、イライラがおさえられなくなるなど、この時期のメンタルの不調はつらいものがあります。よくいわれるのは「気の持ちよう」という言葉ですが、それだけでコントロールするのはむずかしいです。
そこで大事ことは、更年期を意識した生活習慣をとり入れること。それもできるだけ簡単なものが良いのです。
■ゆらぐ心を責めないことから始める
まず初めに心がけたいことは、ゆらぐ心の変化からくる不調を責めないことです。この時期特有のものとして、受け止めるようにしましょう。
当然のことととらえるだけでも、かなりポジティブに向き合えるものです。
■「セロトニン」を増やす習慣を
「セロトニン」とは、心を安定させる働きをもつ脳内の神経伝達物質のひとつで、この物質の低下が更年期障害と関わりがあることが知られるようになりました。
積極的に増やしていくようにしたいものです。
起床後、日光を浴びる
日光を浴びると、セロトニンが分泌されることがわかっています。特に効果があるのが、起床後に日光を浴びることです。
日焼け止めを塗り、15分を目安に日光を浴びる習慣をつけましょう。
リズミカルな運動をとり入れる
セロトニンは、リズミカルな運動によって分泌されるといわれています。手軽に行えるものとしては「ウォーキング」や「ジョギング」があります。
また、各種のダンスに挑戦することもおすすめです。新しいことを始めることも、暮らしにハリが出るものです。
間食には、バナナを
イライラしたりクヨクヨしてしまうと、スイーツを食べ過ぎてしまう方が多いようですが、間食に選びたいのが「バナナ」です。
バナナに含まれる「トリプトファン」はセロトニンの合成材料となるほか、イライラをしずめる「ビタミンC」も摂取できるので、この時期にはおすすめのフルーツです。
■ティータイムには「レッドクローバー」を
レッドクローバーには、女性ホルモンと似た働きをもつ「イソフラボン」が含まれています。これはエストロゲンの分泌量をうながす作用があるため、身体的な症状だけではなく、メンタルに及ぶ更年期障害の症状を緩和させる効果があるといわれています。
さらに、更年期から起こりやすくなる骨粗しょう症対策にもなるので、ティータイムにはぜひ楽しんでいただきたいお茶といえます。
■更年期の憂うつを和らげる「ボディスプレー」のレシピ
更年期のふさぎがちな気分を和らげるエッセンシャルオイルを使ったボディスプレーも活用すると良いでしょう。簡単なレシピをご紹介します。
材料(作りやすい分量)
・無水エタノール 5ml
・精製水 100ml
・イランイラン 3滴
・カモミールローマン 3滴
・クラリセージ 3滴
作り方
(1)無水エタノールにエッセンシャルオイル全てを入れてよくかき混ぜます。
(2)(1)をスプレー容器に移し、精製水を加えてよく振り混ぜれば完成です。使う度、よく振り混ぜてから使用してください。
更年期対策の魔法の言葉として「いつかは終わる」の7文字があります。このゆらぎの季節は、あらためて自分の心身と向き合ういいチャンスかも知れません。どうぞお健やかに、無理をせずにお過ごしください。
(ウエルネス&ビューティーライター ユウコ)
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【参考】
※セロトニン – e-ヘルスネット
※セロトニンの増加が心身に及ぼす効果 – 平成医会
※バナナ – わかさ生活
※レッドクローバー – 日本食品機能研究会