シャンプーや頭皮ローションなどのヘアケアに気を配り、十分な睡眠や適度な運動などの健康面も意識しているのに、イマイチ改善されない薄毛や抜け毛問題。そんな人は、「ミネラル不足」が原因につながっている場合があります。
ヘアライター&ヘアジャーナリストの筆者が、ケアしても改善されない女性の薄毛についてお伝えします。
■薄毛の兆候とは
現代の40代以降の女性は、薄毛に関してなにかしらの悩みを抱えている人が多いように感じます。お悩みは、以下の項目です。
・トップがペタンとしてボリュームがない
・トップに厚みがなくなった
・生え際の髪が細くなった、減った
・サイドの髪がペラペラする
・抜け毛が増えた
・コシがなく、所々にうねりを感じる
・ホワホワとしてまとまらない
このような変化を感じたら、加齢などにより薄毛の兆候が出始めた証拠です。
■薄毛や抜け毛と深い関係のある「ミネラル」
とはいえ、美髪意識の高い40代以降の女性の方なら、薄毛の悩みを感じたら、なにかしらのお手入れをしている人がほとんどなのではないでしょうか。ケアしても改善されない薄毛につながっている可能性があるのが、「ミネラル」の不足です。
人間は、ミネラルバランスが崩れると貧血などを起こしやすいほか、髪のトラブルも増加する場合があります。
よく、「ミネラルを豊富に含む海藻類は髪に良い」と聞きますね。ですが、ミネラル量が足りないと髪の状態が不健康になりやすいということを、皆さんはあまり意識していない印象です。
■「ミネラル」で健康毛をとり戻す!?
人間に必要な必須ミネラルは16種類あるといわれています。このなかには、薄毛や抜け毛の原因となる活性酸素の予防に役立つ「マグネシウム」や「セレン」があります。また、「銅」が不足すると白髪が増えやすくなります。
必須ミネラルではないものの、ミネラルのひとつである「ケイ素」はコラーゲンを束ねる性質があります。髪や肌にハリ感を与え、抜け毛予防に役立ちます。
特筆すべきミネラル成分は「亜鉛」
亜鉛の摂取量次第で、毛髪に差が出るかもしれません。髪は主に「ケラチン」というたんぱく質からできています。このケラチンをつくる時に必要な栄養素が「亜鉛」です。
この他にも、抜け毛や薄毛の原因につながる「男性ホルモン」を抑制する働きもあります。亜鉛をはじめ、ミネラルは体内でつくることができないため、きちんと食品から摂取することを意識する必要があります。
アルコールの多飲に要注意
日本人の食生活は亜鉛が不足しがちです。亜鉛が体内に直積されない理由として、アルコール摂取も挙げられます。
実は、アルコールには体内の亜鉛を外へ排出してしまう働きがあり、多飲する人は髪の成長を阻害して抜け毛や薄毛を招くほか、白髪も誘発しやすいようです。
亜鉛不足が顕著になると、どんなに頭皮ケアにお金をかけていても、あまり効果が感じられないかもしれません。ヘアケアと平行して、食品から適切な量の亜鉛を摂る意識をもつことが大切といえるでしょう。
■亜鉛を多く含む「牡蠣」がおすすめ
亜鉛といえば「牡蠣」といわれるほど、牡蠣はどの食品よりも豊富に亜鉛を含んでいます。生、燻製どちらでも亜鉛が摂取できます。
とはいえ、頻繁に摂取しにくい食材ですから、他にも亜鉛を含む「煮干し」や「干しエビ」「ホタテ」「納豆」「シリアル」「卵黄」、アーモンドなどの「豆類」「乳製品」から適度に摂取しましょう。
サプリメントも有効ですが、ミネラルの過剰摂取は逆に体調不良を起こす場合があるので、注意が必要です。
食品から穏やかに亜鉛を摂取することがおすすめです。
■ミネラル不足が一目瞭然!?話題の「毛髪ミネラル検査」
果たして自分はミネラルが足りているのか、いないのか? 自己判断をすることはむずかしいですよね。そこでおすすめなのが、「毛髪ミネラル検査」です。
毛髪には体内のミネラルバランスが反映されやすく、血液や尿に比べ100倍以上の濃度があるといわれます。
費用は1万円前後かかりますが、美容や健康のアンチエイジングに役立ち、今後の生活スタイルのヒントもたくさん得られます。薄毛や肌老化などに不安を感じている人におすすめです。
毛髪ミネラル検査は、美容クリニックやAGAクリニックのほか、一部のヘアサロンでも行っています。気になる人は「毛髪ミネラル検査」で検索してみましょう。
女性の髪は、大人になるほど量やシルエットで印象や若々しさを左右します。内側や外側から多角的なケアを心がけて、いつまでも豊かな髪でヘアデザインを楽しみたいですね。
(ヘアライター&ヘアジャーナリスト 小澤 佐知子)
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