年齢を重ねると、基礎代謝が低下するため、痩せにくくなりますよね。
そのため、40・50代のダイエットでは「脂肪燃焼」や「代謝を上げる」ことがポイントとなります。
管理栄養士の筆者が、大人世代のダイエットに役立つ栄養素が豊富に含まれる、ブロッコリーの効果的な食べ方についてご紹介します。
■痩せ&美容のサポートも!ブロッコリーの栄養&働き
ブロッコリーは、野菜類の中でもタンパク質が多く含まれています(100g中5.4g)。
タンパク質は筋肉をつくる材料ですので、ダイエット中には欠かせない栄養素。なるべく野菜類からもタンパク質を摂取できると嬉しいですよね。
さらに、ブロッコリーには「クロム」や「ビタミンB1」といった栄養素も含まれています。
クロムは、コレステロールなどの脂質の代謝に関わっており、ビタミンB1は糖質の代謝をサポートする栄養素です。
食事で摂取した脂質や糖質をスムーズにエネルギーに変えることができるため、ダイエットにも役立ちます。
痩せる作用が高いブロッコリーにはさらに、シミの原因となるメラニン色素の生成を抑える「スルフォラファン」や、抗酸化作用が強い「ビタミンC」「ビタミンE」といった栄養素も含まれています。
美容にも役立つ優れた野菜ですので、食事に取り入れないわけにはいかないですよね。
■ダイエットに役立つ!ブロッコリーの効果的な食べ方
せっかくブロッコリーを食べるのであれば、ダイエットをしっかりサポートしてくれる食べ方を意識できると良いでしょう。
いずれも、手軽に取り組める内容ですので、ぜひ食べ方の参考にしてください。
(1)食事の最初に食べる
ブロッコリーには、多くの食物繊維が含まれています(100g中5.1g)。
水溶性食物繊維・不溶性食物繊維ともに含まれていますが、食物繊維を食事の最初に食べることで、血糖値上昇を抑える働きが期待できます。
血糖値上昇が抑えられると、インスリン分泌も抑えることができます。
インスリンは、血糖値を下げる作用がありますが、余分な糖を体に脂肪として蓄積する働きもあるため、過剰なインスリン分泌を抑えることはダイエットにも繋がります。
(2)「トマト」や「サバ」と組み合わせる
トマトに含まれる「リコピン」には、血流を良くする働きがあるため、代謝を上げて肥満を防止するのに役立ちます。
また、サバに含まれる「DHA(ドコサヘキサエン酸)」「EPA(エイコサペンタエン酸)」には、脂肪を燃やす細胞を増やすことで、体脂肪の消費を促す働きがあるのだそう。
このような食材と組み合わせることで、さらにダイエットに役立てることができますよ。
「ブロッコリーとサバ缶のトマト煮」「ブロッコリーとサバ缶、トマトのサラダ」などのメニューでいただきましょう。
リコピンは脂溶性なので、オリーブオイルをかけたり、脂肪分が含まれる牛乳と一緒に食べると、より効率的かと思います。
(3)茎まで食べる
ブロッコリーの茎には、食物繊維などの栄養素が含まれているため、捨てずに食べることをおすすめします。
食べやすいように薄くカットして、味噌汁の具材にしたり、さっと茹でてサラダにプラスしましょう。
つぼみよりも歯ごたえがあるため、必然的に噛む回数が増えてダイエットに役立ちますよ。
また、食感をいかして、きんぴらやナムル、チンジャオロースにするのもおすすめです。
(4)ビタミンCと一緒に食べる
クロムは、ビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高くなるといわれています。
ブロッコリー自体にもビタミンCは多く含まれていますが、レモンやパプリカ、さつまいもなどのビタミンCが豊富な食材と組み合わせていただきましょう。
「さつまいもとブロッコリーのサラダ(レモンドレッシング)」「ブロッコリーの茎とパプリカのレモンマリネ」などのメニューがおすすめです。
鶏ささみやゆで卵をプラスすると、タンパク質も摂取でき、満腹感も高くなりますよ。
ブロッコリー自体もダイエットのサポート力が高い野菜ですが、働きを高める食べ方を意識して、効率よくダイエットに役立ててみてくださいね!
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※ブロッコリー – わかさの秘密
※クロム – わかさの秘密
※リコピン – わかさの秘密
※ブロッコリーのチカラ – サカタのタネ
※魚を食べると体脂肪が燃焼するメカニズムを解明 EPAとDHAの効果 – 創新社※板木利隆 監修『からだにおいしい野菜の便利帳』(2010年)高橋書店