「イモ類」というと「太る」というイメージが強いですが、実はダイエットに役立つ食材です。
秋はさつまいもなどのイモ類が旬を迎えるため、ぜひ食事に取り入れたいところです。
管理栄養士の筆者が、イモ類で痩せるための効果的な食べ方や、組み合わせると良い食材についてご紹介します。
■イモ類がダイエットに向いている理由
イモ類は、炭水化物食品の中でも食物繊維量が非常に多いことが特徴的です。
白ごはん100gあたり食物繊維が0.3gであるのに対して、さつまいもでは100gあたり2.8gも含まれています。
食物繊維が多いと食後の血糖値上昇を抑えてくれるため、ダイエットにも効果的です。
その上、イモ類は、実はカロリーもそこまで高くはありません。
白ごはん100gあたり157kcalであるのに対して、さつまいもは100gあたり127kcalと、低カロリーです。
もちろん、他の野菜類などと比べるとイモ類の糖質量は多いため、食べ方に工夫は必要ですが、ダイエットに役立つ食材であることが分かるかと思います。
また、イモ類にはビタミンCも豊富に含まれていますが、デンプンに守られていることで、加熱してもビタミンCが壊れにくいといわれています。
ダイエットだけでなく美肌づくりにも役立つ、イモ類。
秋には、里芋やさつまいもが旬になるため、ぜひダイエットに役立つ食べ方を意識して、食事に取り入れてみてくださいね。
■イモ類で痩せる食べ方4つ
(1)調理後、冷やして食べる
イモ類の糖質は「デンプン」が主ですが、デンプンの中には「レジスタントスターチ」という、消化されにくい種類のものが存在しています。
レジスタントスターチは、食物繊維と同様の作用を持ち、食後血糖値上昇の抑制や便秘改善などが期待でき、ダイエットに役立ちますよ。
レジスタントスターチは、イモ類を加熱調理した後に冷やすことで増えるといわれているため、以下のようなメニューにしていただきましょう。
加熱後冷やして食べるイモ類メニュー例
冷やし焼き芋
ポテトサラダ
里芋の冷やし煮物(調理後、粗熱をとってから冷蔵庫で冷やす)
(2)ビタミンB1と一緒に食べる
ビタミンB1は、糖質の代謝をサポートする働きがあるため、イモ類を食べるときは一緒に食べるように心がけましょう。
ビタミンB1は、豚肉や大豆、ごまに多く含まれるため、以下のようなメニューで食べるのがおすすめです。
ビタミンB1と食べるイモ類メニュー例
豚肉とさつまいもの炒めもの
里芋とねりごまの味噌煮
さつまいもと大豆のサラダ
じゃがいもと大豆の味噌汁
効率よく摂取できる食べ方を
ビタミンB1は水溶性ビタミンですので、ご紹介したようなサラダや煮物、汁ものにして食べると、効率よく摂取することができますよ。
(3)キムチと組み合わせる
キムチに含まれる唐辛子には、辛味成分「カプサイシン」が含まれています。
カプサイシンは、エネルギー代謝を活発にするホルモン分泌を促し、脂肪を燃やす働きがあります。
痩せ効果が高いキムチと組み合わせて、以下のようなメニューでいただきましょう。
キムチと食べるイモ類メニュー例
じゃがいものキムチ和え
さつまいもとキムチ&チーズ炒め
キムチとじゃがいものスープ
キムチの代わりにカレー粉もOK
カレー粉に含まれるスパイスにも、キムチと同様に脂肪燃焼効果が期待できるため、キムチの代わりにカレー粉を使うのもおすすめですよ。
(4)発酵食品と組み合わせる
イモ類には、プレバイオティクスである食物繊維が豊富に含まれています。
プロバイオティクスである乳酸菌や納豆菌と組み合わせて摂取すると、効率よく腸内環境を整えることができるといわれています。
腸内環境が整うと便秘が改善され、栄養素の消化・吸収や老廃物の排出がスムーズにおこなわれるため、代謝が良い=痩せやすい体をつくることができ、ダイエットにも効果的です。
そのため、以下のようなメニューで食べるのがおすすめです。
発酵食品と食べるイモ類メニュー例
さつまいもとヨーグルトのサラダ
納豆と里芋の味噌汁
納豆と里芋のお焼き
実はダイエットでも活躍するイモ類。ビタミンCも効率よく摂取できるため、ダイエットに役立てないわけにはいかないですよね。ぜひ参考に、食事に賢く取り入れてみてくださいね!
(フリーランス管理栄養士 今井 尚美)
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【参考】
※さつまいも – わかさの秘密
※カプサイシン – わかさの秘密
※ビタミンB1 – わかさの秘密
※新しい「腸活」で理想のカラダをデザイン「レジスタントスターチ」で腸内の働き方改革 – J-オイルミルズ
※シンバイオティクスとは – サンスターホールディングス※板木利隆 監修『からだにおいしい野菜の便利帳』(2010年)高橋書店