ダイエット中に、ついおやつを食べてしまって、なかなか体重が減らない……ということはありませんか?
我慢できない原因は自分の意志の問題ではなく、普段の過ごし方に問題があることが多いのです。
女性の体型改善専門パーソナルトレーナーの筆者が、おやつを我慢できない人が、無理せずに食欲を抑えられるようにするためのコツを3つ紹介します。
■無理せずに食欲を抑えるためのコツ3つ
(1)睡眠時間を十分にとる
おやつを我慢できない人は、十分に睡眠時間をとることを意識しましょう。
睡眠不足は食欲を増加させます。食欲増加ホルモンのグレリンの分泌が増加し、食欲抑制ホルモンのレプチン分泌が減少して、ついついおやつを食べてしまう原因になります。
睡眠時間が4時間と9時間のグループに分けて、睡眠後に自由に食事を摂らせて摂取エネルギー量の比較をしたところ、4時間睡眠のグループは食欲が増して約300kcal多く摂取していた……という調査があります。
成人以降50歳代までに推奨される睡眠時間は、6.5〜7.5時間ほど。個人差はありますが、この基準に足りない場合は、少しでも長く寝ることを意識しましょう。
(2)通常の食事でお米を減らさない
間食を減らすためには、通常の食事で、お米やパンなどで糖質をしっかりと摂ることを意識しましょう。
お米やパンなどの炭水化物食品は、体重コントロールのために減らされがちな食品です。しかし、糖質が不足すると十分に血糖値が上がらず、食欲を抑えることができません。
満腹中枢は、血糖値が高くなると刺激され、食欲を抑えることができます。逆に血糖値が低くなると、摂食中枢が刺激され、食欲が増加します。
つまり、お米やパンなどを少なめにして糖質を摂らないと、十分に血糖値が高まらず、その結果、午後にお腹が空いておやつを食べてしまうことにつながります。
これを防ぐためには、通常の食事でお米やパンをしっかりと摂ることです。白米であれば150g程度、食パンであれば8枚切り2枚を目安に、毎食食べるようにしましょう。
(3)毎食、タンパク質をしっかりと摂る
タンパク質の不足が、食欲を抑えられない原因かもしれません。
タンパク質は他の栄養素と比較して食欲を抑える効果が高く、十分に摂取することで、おやつをついつい食べるのを防ぐ効果が期待できます。
タンパク質を適量摂取することで、食欲を抑制するホルモンのレプチンを始め、ペプチドYYなどのホルモン分泌も高まり、食欲が抑えられたという報告もなされています。
タンパク質が多い食品といえば、お肉・お魚・大豆製品。鶏むね肉やささみはもちろん、鶏モモ肉皮なしや豚モモ肉、アジの開きなど、脂質が多すぎないものを選びつつ、毎食100g程度を摂取すると良いでしょう。
「おやつをどうしても我慢できない」という人は、睡眠や普段の食事に問題があることが多いです。普段からお米をしっかりと食べたり、お肉・お魚・大豆製品を意識して食べたりし、十分な睡眠時間を確保することを意識しましょう。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)
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【参考】
※Short sleep duration increases energy intakes but does not change energy expenditure in normal-weight individuals – NCBI
※健康づくりのための睡眠指針検討会報告書 – 厚生労働省
※食欲を抑えるために脳の働きを利用しよう – KM新宿クリニック
※高タンパク食で食欲抑制ホルモンの分泌が亢進するが、反応の仕方は性別により異なる – 日本スポーツ栄養協会(SNDJ)