秋の味覚のひとつに、きのこがあります。なかでも松茸は、香りや歯触りのよさから多くの人に好まれています。でも、やはり値段が高く、しょっちゅう食べられるものではありません。ならば、手ごろな値段のきのこを食べましょう! 椎茸は、美味しいきのこのひとつです。調理法を工夫すると、さらに味を引き立たせることもできます。
料理研究家の筆者が、「椎茸の美味しい食べ方」についてご紹介します。
■1:美味しい椎茸の選び方
カサの部分が肉厚なほど、弾力のある食感が楽しめます。軸も太いほうが味がしっかりしています。また、カサが開ききっているものよりも、少し内側に巻き混んでいるもののほうが新鮮です。カサの裏側を見れば、新鮮さを見分ける目安になります。裏側が白ければ新鮮で、古くなるほどに茶色く変色します。
■2:洗い方はさっと水で流すだけ
椎茸は菌糸でできているので、水分を吸収しやすいという特徴があります。水で洗うと、弾力がなくなり、食感も悪くなります。味が落ちるだけでなく栄養も逃げるので、さっと洗い流す程度にするか、布巾で目立つ汚れを拭き取るぐらいがいいでしょう。
■3:石づきをうまく切り取る
椎茸の中央にある軸の先の、黒っぽい硬い部分を石づきと言います。なかにはどこまで切り取っていいか分からず、軸をそのまま落としてしまう方もいますが、それはもったいない。硬い部分だけを切り取りましょう。軸は独特の食感があるので、細かく刻んでバターで炒めると、ほかの料理のいいトッピングになります。
■4:保存は冷凍がおすすめ
椎茸は水分を吸収しやすいので、冷蔵庫で保存すると湿気を吸い取って味が落ちます。冷蔵庫で保存する場合は、キッチンペーパーなどにくるむようにしましょう。おすすめは、冷凍庫での保存です。凍らせると細胞が傷ついて、うまみや栄養が出やすくなります。長期保存も可能なので、とても便利です。ただし、解凍すると味が落ちるので、凍った状態のまま調理するようにしましょう。
いかがでしたか? 椎茸はいいものを選んで調理に気を使うと、味がグンとアップします。料理への使い勝手もいいので、冷凍庫に保存しておくと重宝しますよ。
(料理研究家 オガワチエコ
雑誌やテレビ、書籍等で活躍中。著書に『彼の家に作りに行きたい!純愛ごはん』、『おにぎらずの本』(泰文堂)、『スティックオープンサンドの本』(講談社)。)
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