塩は料理をするいうえで欠かせない調味料ですが、摂取のしすぎはカラダに思わぬ弊害をもたらします。塩分の摂りすぎで病気になれば、食べるものも制限を受けることに。かといって、健康のためにと塩分を減らしすぎれば、料理自体が味気なく感じてしまうこともあるでしょう。味を損なわないような塩分の減らし方を知っておくと、とても便利です。そこで今回は、料理研究家の筆者が、「カラダのことを考えて減塩するための料理のコツ」をご紹介します。
■1:ダシで味に深みを出す
料理する際、昆布やかつお節、煮干しなどで取ったダシを下味として使いましょう。仕上がりに深みが出て、塩分を控えることができます。ダシに含まれる旨味成分によって、料理自体の味も向上します。作ったダシ汁は冷蔵庫で保存しておくと、なにかと重宝します。
■2:コゲで風味をつける
焼いたり揚げたりする料理は、少し時間を加えて調理することで、ほんのりとコゲ目をつけることができます。漂う香ばしさによって、多少塩分を減らしても気にならなくなります。ただし、コゲの味がクセになると、こんどは別の病気の心配が出てくるので、注意が必要です。
■3:酸味で塩を引き立てる
焼魚などに、レモンやすだちといった柑橘系の果実のしぼり汁をかけたりします。こうすることで、口のなかがサッパリするだけでなく、酸味により素材の味が引き立ち、塩の量を減らすことができます。ほかに酢なども、料理の味にアクセントを加えるのに適していますね。
■4:油でコクを加える
できあがった料理に、ごま油やオリーブオイルを少量垂らすだけで、油によるコクが加わり味に深みが増します。塩分を控えて薄味にしても、さほど気になりません。さらに香りが食欲を増してくれます。
いかがでしたか? 減塩は自分のカラダのためだけでなく、料理を食べてくれる相手に対しての気づかいにもなります。毎日作るのであれば、なおさら気にかけなくてはなりません。工夫をこらして、料理の質を落とさずに塩を減らすよう心がけましょう。
(料理研究家 オガワチエコ)
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