ビタミンC豊富で、美肌づくりのためにも積極的に摂りたいレモン。毎日食べたいと思っても、料理の付け合わせやアクセントとしてなど、レシピの幅が限られている……と感じている方も多いのでは。
レモンは、工夫次第で活躍の幅が、ぐんと広がる万能食材です。さらに、食材の組み合わせ次第で、健康・美容効果がアップすることも。管理栄養士の柴田真希さんに、毎日の食卓に取り入れやすい、おすすめのレモンレシピをお聞きしました。
■アンチエイジングに!毎日食べたい「レモンレシピ」3選
レモンを使った調味料に詳しい、管理栄養士の柴田真希さんは、「レモンは、クエン酸による消化促進、抗酸化効果、お肌の新陳代謝UPなど、健康や美容に役立つ効果がたくさんある食材です」
「食事での摂り入れ方も、ドリンクからお料理まで、どんなものにも合い、主役から脇役まで万能に使用できます」と語っています。日常的に取り入れやすい、レモンを使ったレシピをご紹介いただきました。
(1)冷え・むくみ対策に。「薬膳レモン白湯」
・材料(2人分)
A[レモン……1/2個、松の実……大さじ1、クコの実……大さじ1(10g)、なつめ……2個]、お湯……500cc
・作り方
(1)レモンを輪切りにする。
(2)[A]を容器に入れて、お湯を注ぐ。
☆栄養ポイント
冷えやむくみなどの対策として、白湯を飲むときに、その効果をサポートしてくれるのがなつめや松の実などの薬膳食材です。なつめは、血液の循環を良くするビタミンPやサポニンが含まれ、松の実はビタミンB群やビタミンEなど代謝を促すビタミンが含まれます。
レモンは美肌や抗酸化作用に欠かせないビタミンCが、クコの実にはカロテノイド類をはじめとしたフィトケミカルが豊富でアンチエイジングも期待できます。
(2)骨を丈夫に!「いわしとまいたけのレモン寿司」
・材料(2人分)
A[はちみつ……大さじ1/2、レモン汁……大さじ2、塩……小さじ1/2]、いわしの缶詰(油漬け)……50g、れんこん……小1/2本、レモン……1個、雑穀ごはん……2杯分、まいたけ……1/2パック、アーモンド……20g、かいわれ大根……20g、ごま油……小さじ1
※いわしの缶詰(油漬け)はオイルサーディンの表記でも◎
・作り方
(1)まいたけを小さめに手でほぐす。れんこんは薄めのいちょう切りにする。 アーモンドを包丁で砕く。レモンは1/4個分を混ぜ込み用で薄いいちょう切りに、残りを飾り用で半月切りにする。
(2)ボウルに(A)を上から順に入れて混ぜ合わせる。いわしの缶詰を入れてフォークで軽く潰しながら混ぜる。
(3)フライパンにごま油を入れて火にかけ、まいたけ、れんこんを炒め、中まで火が通ったら(2)のボウルに入れて混ぜる。
(4)炊き上がった雑穀ごはんに(3)と混ぜ込み用のレモン、アーモンドの半分を入れて混ぜ合わせる。
(5)器に盛り付け、飾り用のレモンを散らし、かいわれ大根と残りのアーモンドを散らす。
☆栄養ポイント
骨の構成成分となるカルシウムは乳製品のほか、いわしや桜えび、しらすなどに豊富に含まれています。またマグネシウムやビタミンDを一緒にとるとカルシウムの吸収を高める効果が期待できます。
マグネシウムはナッツ類や雑穀、大豆製品などに、ビタミンDは鮭などの魚介類やまいたけなどのきのこ類に含まれます。レモンに含まれるクエン酸はカルシウムを水に溶けやすい形に変え、丈夫な骨をつくるのに役立ちます。
(3)貧血防止に◎「ささみとひじきのレモンマリネ」
・材料(2人分)
A[砂糖……大さじ1、塩……小さじ1/4、酢……50cc]、下味[酒……大さじ1、塩・こしょう……少々]、ささみ……6本、玉ねぎ……1/2個、赤パプリカ……1/4個、オリーブオイル……大さじ3、ひじき(乾)……10g、レモン……1/2個、片栗粉……大さじ1、イタリアンパセリ……適量
・作り方
(1)ひじきを水に漬けて20分程度戻し、水切りをする。ささみの筋を取り、そぎ切りにして2等分し、(下味)に10分くらい漬け ておく。玉ねぎは繊維を断ち切るように薄くスライスする。赤パプリカは薄切りにし、レモンをいちょう切りにする。
(2)ボウルに(A)を上から順に入れて混ぜ合わせ、(1)のひじきと玉ねぎ、赤パプリカを入れる。
(3)フライパンにオリーブオイルを入れて火にかける。鶏肉のまわりに、まんべんなく片栗粉をつけて、フライパンに入れて中火~
弱火で片面3分くらいずつ焼く。
(4)中まで火が通ったら、オリーブオイルごと(2)のボウルに入れ、野菜がしんなりとするまで漬ける。器に盛り付け、イタリアンパ
セリを飾る。
☆栄養ポイント
貧血対策には鉄分補給が欠かせません。レバーなどに含まれるヘム鉄は吸収率が良いことで有名ですが、鉄分と言えば皆がイメージするひじきやほうれん草など植物に含まれる非ヘム鉄は吸収率が劣るという特徴もあります。
吸収率を高めるには、ささみのような動物性たんぱく質や、レモンや緑黄色野菜に含まれるビタミンC、酢などに含まれるクエン酸といっしょにとることで、その効果が期待できます。
これからの季節、さっぱりと美味しいレモンレシピは大活躍の予感。レモンを使ったレシピの幅を増やして、健康的な美肌を目指してみては。(つやプラ編集部)
【柴田 真希さん プロフィール】
(株)エミッシュ代表取締役。Love Table Labo.代表。女子栄養大学短期大学部卒業後、給食管理、栄養カウンセリング、食品の企画・開発・営業などの業務に 携わり、独立。現在はお料理コーナーの番組出演をはじめ、各種出版・WEB媒体にレシピ・コラムを掲載する 他、食品メーカーや飲食店のメニュー開発やプロデュースなどを手がける。「やっぱり、塩レモン!」(河出書房新 社)、「私は「炭水化物」を食べてキレイにやせました。」「ココナッツオイル使いこなし事典」(ともに世界文化社)など著書多数。
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