シミやたるみなど肌の変化を感じやすいアラフォー世代。実は、喉の老化も40代から始まっているのだそう。
呼吸器内科専門医の大谷先生によると、肌や代謝の衰えに比べて、「喉の衰え」を自覚できない人が多いのだそう。40代から気をつけたい、喉老化と対策についてお聞きしました。
■ひとつでも当てはまったら「喉老化」のサイン!喉老化チェックリスト
□食事中や食後にムセることがある
□咳払いが増えた
□朝、声がでにくい
□喉が詰まった感じがする
□液体のほうが飲み込みにくい
40代から「ごっくん」する力が衰える
大谷先生は、「喉の衰えは40代からスタートします。具体的には、水や食べ物を飲み込む『ごっくん』する力の衰えによって、喉仏があがりにくいなどの症状が出てくるのですが、加齢とともにゆっくり症状が出るので、重大な健康トラブルになる前に早めのケアが必要です」と指導しています。
免疫力が低下する!?「唾液量の低下」と「口呼吸」に注意
「唾液は、1日に1000〜1500mlほど分泌され、口の中を清潔で健康に保つ働きがありますが、その量は、加齢とともに低下します。
また、現代人に増加する「口呼吸」によって、空気中のダニ、カビ、ほこり、ウィルスが気道から直接入り、免疫力の低下を引き起こしやすい状態にあります」と大谷先生は提言しています。
■ねばり食材を取り入れて飲み込みやすく!「ねばり食トレ」の方法
40代に入ると気づくことがある、口から食べたものを「ごっくん」する力の衰え。意外にも水や汁物は誤えんしやすいのだとか。
大谷医師が、喉のために日々実践しているのは、食事に「ねばり食材」を加えることだそう。
「『嚥下性肺疾患 研究会』で嚥下のトレーニングの最初に行う食材としてヨーグルトを提案しています。ヨーグルトは手軽にどこでも手にはいりやすいだけでなく栄養も豊富です」
「なるべく喉にいい、ねばりの強いヨーグルトを選ぶことがポイントです。患者は、歳をとると、きゅうりなどの生野菜やナッツなども食べにくいと訴えているので、そんな方はヨーグルトと一緒に食べるように指導しています」
「我が家でもヨーグルトをフルーツや野菜にかけています。ねばるタイプのヨーグルトのほうが食材によくからみます。お味噌汁などの汁物でなく、ヨーグルトをフルーツや野菜にかけて1口目に摂取すると、咀嚼することで唾液が出やすくなるだけでなく、無理なくたんぱく質が摂れるので家族全員で食べています」
全身の筋肉の衰えと同様に、加齢とともに衰える喉の飲み込む力。発声法による喉トレーニングを行いながら、毎日の食事にヨーグルトを上手に取り入れ、喉のアンチエイジングを始めてみては。(つやプラ編集部)
【大谷義夫先生 プロフィール】
群馬大学医学部卒業。東京医科歯科大学呼吸器内科医局長、同大学呼吸器内科兼任睡眠制御学講座准教授、米ミシガン大学留学などを経て、2009年より現職。日本呼吸器学会呼吸器専門医・指導医。日本アレルギー学会専門医・指導医。著書に「長引くセキはカゼではない」(KADOKAWA)、「肺炎にならないための喉の鍛え方」(扶桑社)など。
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