発酵食品といえば、ヨーグルト、そして納豆ですよね。どちらも発酵食品には変わりがありませんが、ヨーグルトは動物性、納豆は植物性の発酵食品です。
動物性発酵食品と植物性発酵食品には、どのような違いがあるのでしょうか?
■動物性発酵食品と植物性発酵食品の違い
(1)動物性発酵食品
ヨーグルトやチーズ、アンチョビなどは、動物性の食材を発酵させた動物性発酵食品です。
動物性発酵食品は、タンパク質が豊富ですが、乳糖などの栄養が豊富な食材の中で育つため生命力が弱いともいわれています。そのため、胃液などの消化液に負けず大腸まで届き、私たちの身体に有益な活動をすることが証明されたトクホ(特定保健食品)のヨーグルトも販売されています。
ですが、菌は生きて届くことだけが大切ではありません。菌が生きているか死んでいるかの問題ではなく、その成分が私たちの身体に有益な場合もあります。
また、大腸まで生きて届かなくても、すでに私たちの腸内に棲みついている善玉菌のエサになる働きがありますから、発酵食品をとることは腸内環境美化に大切なことです。
(2)植物性発酵食品
納豆や漬け物、テンペ、味噌などは、植物性の食材を発酵させた植物性発酵食品です。
動物性の食品と違い、栄養の少ない植物性の食材のなかで育つ菌は、生命力が強いといわれています。
また、日本人は、古くから植物性発酵食品を食べてきた歴史があるため、動物性発酵食品より植物性発酵食品とのほうが相性がいいともいわれています。
■動物性発酵食品と植物性発酵食品、どちらがいいの?
(1)動物性発酵食品のメリット
動物性発酵食品は、ヨーグルトやチーズなど、毎日の食生活にとりいれやすく食べやすいものが多いですね。
発酵食品によって改善した腸内フローラは、食べるのを止めると元に戻ってしまうことがわかっていますから、続けやすいのは最大のメリットです。
(2)植物性発酵食品のメリット
植物性発酵食品のメリットは、菌だけでなく食物繊維も一緒に摂れることです。
たとえ私たちの身体に有益な活動をする菌であっても、食べものから摂った菌は腸内に棲みつくことはできません。ですから、すでに腸内に棲みついている善玉菌のエサとなる食物繊維を同時に摂ることで、さらなる腸内環境美化が期待できます。
発酵食品は、どれがいいということはありません。菌の種類が豊富な人のほうが腸内環境がよい状態にあるともいわれていますから、動物性、植物性どちらの発酵食品もバランスよく毎日の食生活にとりいれたいですね。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ)
【関連記事】
・40代からの腸活に◎!「毎日食べたいフルーツ」3つ
・ダイエット中は「おにぎり」が正解!?加えたい具材2つ
・「酵素ジュース」は砂糖不使用で出来る!作り方のポイント
・ダイエットに今日から始めたい!ヤセ菌が増える食べもの5つ