和の発酵食品の代表選手といえば“納豆”ですよね。納豆は、納豆菌という有用菌がとれるだけでなく、大豆由来の栄養や食物繊維も含まれている、腸内環境美化に役立つ食品です。
では、納豆は毎日食べた方がいいのでしょうか?
納豆菌はとても強く、生きて腸までたどり着く可能性が高い有用菌です。その意外なパワーとおすすめの食べ方についてご紹介します。
■納豆菌は、こんなに強い!
ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌は、胃酸などの消化液に弱く、生きて腸までたどり着く可能性が低いのですが、納豆菌は100℃の高温にも耐えうるほど生命力の強い菌です。
なぜ、そんなに生命力が強いのかというと、納豆菌は環境が悪くなると芽胞とよばれる殻を作って自らを守ることができるからです。
芽胞に包まれた納豆菌は、環境変化にも耐え、また条件がよくなると再活動を始めます。そのため、納豆菌は、生きて腸までたどり着く可能性が高いといわれています。
■納豆菌の生命力は1週間!?
納豆菌は腸内の常在菌ではありません。けれど、腸内にとどまっている間は善玉菌と共に働き、腸内環境をいい状態に保ちます。
通常、私たちが食べたものは24~48時間で排出されます。ですが、納豆菌は最長で1週間後の便からも検出されるという生命力の強さをもっています。
ですから、納豆は毎日食べなくても納豆菌が腸内に留まっているため、2〜3日に1度食べる程度でも腸内環境美化をサポートすると考えられます。
■納豆菌がパワーUP!?効果的な納豆の食べ方
(1)常温にしてから食べる
納豆菌は増殖力も強く、好条件のもとでは30分で倍、倍に増えていくのだそうです。
納豆菌が、もっとも活発に働く温度は42℃~47℃のため、冷蔵庫の中では休眠状態です。ですから、より納豆菌が元気な納豆を食べたいと思ったら、常温に戻してから食べましょう。
(2)「ビオチン」食材をプラス
納豆菌は「ビオチン」をエサに増殖する菌です。ですから、ビオチンの多い食材と合わせておくことでも納豆菌を元気にする効果が期待できます。
卵黄、たらこ、かつお節、ピーナッツ、青のり、きな粉などに多く含まれていますから、それらの食材と合わせ常温に戻してから食べることで、効果UPが期待できそうですね!
納豆は、腸内環境美化をサポートする強力な助っ人です。2〜3日に1回は納豆を食べて、腸内フローラをいい状態に保ちたいですね。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ)
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【参考】
※おなかの健康・長寿の秘訣 納豆菌の効用 – 健将ライフ
※納豆菌について – しか屋
※納豆研究の新展開~納豆菌とファージの共進化から探る~(PDF) – 日本生物工学会
※成分情報 ビオチン – わかさ生活