気温が上がり、夏に向けて気持ちも高まるこの季節は、薄着になる機会が増えますよね。鏡に映る自身の体形を見て「あれ?太ったかも?」と感じることもあるのではないでしょうか。
しかし、ここで無理なダイエットをすると体調を崩してしまうかもしれません。薬膳のベースになっている中医学(中国伝統医学)のダイエットは、自分の体質にあわせた方法で行います。無理なく、継続して行えるというメリットがあります。
国際薬膳調理師の筆者が、この時期に多い「水太り体質の方に向けたダイエット法」をご紹介します。
■余分な水分を溜め込んでいるかをチェック
以下のチェックにあてはまるものが多い方は、余分な水分を体内に溜め込んでいる「水太りタイプ」である可能性が高いです。
□痰がからみやすい
□手足が冷たい
□雨の日に頭痛がひどくなる
□むくみやすい
□身体が重だるい
中医学では、身体に不要になった余分な水分を排出できないと汚れた水がどんどん蓄積されていき、水毒(すいどく)となるといわれています。この水毒が、水太りタイプさんの大きな原因につながります。
余分な水分を体外に排出することがキーワードといっても、「どんなことを意識したらいいの?」と思いますよね。なので、水分を溜め込みやすくなるNG行動と、水分を外に出しやすくする効果がある食材をご紹介します。
■水太りタイプのNG行動
(1)冷たい食べ物や飲み物をたくさん摂取する
(2)運動不足
(3)水分の摂りすぎ
(4)スムージーやヨーグルトなどを食べるダイエット法をしている
冷やすことで水分を溜め込みやすくなると中医学では考えられています。上記の4つの行動は、身体を冷やしてしまうことばかりです。
加熱した食べ物やあたたかい飲み物をいただくことを意識し、身体の中から温める力を養うために運動をすることも大切です。また、梅雨時期はいつもより余分な水分を溜め込みやすい季節ですので、1日の水分量は今より控えめにすると良いでしょう。
■水はけのいい食材で、余分な水分を追い出す
水太りタイプさんにおすすめの食材
・とうもろこし
・とうもろこしの髭茶
・黒豆(黒豆茶でもOK)
・もやし
・茄子
・白菜
・小豆
・枝豆
これらの食材は、利尿作用が高い食材だといわれています。食材買い出しの際に何を買ったらいいか迷う場合は、これらの食材をチョイスしてみてください。
「茹でる」「蒸す」「煮る」が理想
調理をする際には、「茹でる」「蒸す」「煮る」を意識したメニューが理想です。せっかく自分の体質にぴったりの食材を選んでも、生食で食べたり、油をたくさん使ったものや味が濃い物をいただくと、水を溜め込みやすくなってしまいます。
例えば、生野菜サラダではなく、お野菜を加熱してホットサラダやスープにしたり、お肉類も炒めるのではなく、しゃぶしゃぶのようにして食べると良いでしょう。
人の身体はみんな一緒ということはなく、それぞれ体質があります。自分の体質にあわせた方法で無理なく健康的なダイエットを行い、夏を満喫しましょう!
(薬膳ライフバランスプランナー/国際薬膳調理師/コラムニスト 倉口ゆうみ)
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【参考】
※杏仁 美友「おいしいのにやせる! ダイエット薬膳」(2012)アスペクト