むくまない身体作り。実現するには、筋肉をつけることが大事です。どうしても運動不足になりがちなエイジング世代は筋量も少なくなり、そして、お肌のハリも失いはじめると、むくみも当たり前になってきます。日本は高温多湿なお国柄。これからの季節は身体だけでなく、お顔のむくみも心配事に。それでは、せっかくの美人も台無しです。そんな時に、簡単にむくみ解消、小顔につながるツボをご紹介します。
■「肺、腎、脾」のツボでむくみ解消
漢方では、むくみは「肺、腎、脾」に関連すると考えられます。体内の水分代謝を調節する「腎」と、飲食物の消化する働きがある「脾」はむくみに関連することが分かりやすいと思います。
身体の巡りに重要な「肺」
漢方では、身体の隅々まで水分を巡らせて、お肌から汗などを排出したり、身体の各所で代謝された余分な水分を尿として膀胱に送り込む働きがあると考えられています。肺は五臓のうち最上部にあるため、「水の上源(すいのじょうげん)」と別称があるくらいです。
肺の働きが低下すると顔がむくむ理由
肺の働きが低下すると、主に身体の上部に水がたまり、顔のむくみにつながりやすいと考えられています。「肺、腎、脾」に関係するツボを刺激することで、余分な水分を排出し、顔のむくみはすばやく改善しましょう。
■顔のむくみに効果的なツボ5箇所
イラスト内の☆印の(1)〜(3)は、顔の巡りに効果的なところです。(1)、(2)は耳横、そして、(3)はフェイスラインのくぼみとなります。スキンケア時などにもツボと一緒に圧してみてください。
(1)迎香(げいこう)「小鼻横、肺」の働きに関与
鼻づまりなどの鼻の機能を改善し、通りを良くするのと同時に、顔のむくみも改善されます。
また、顔面の静脈の通り道でもあるので、特に大事なツボです。
(2)清明(せいめい):目頭と鼻の間からやや鼻よりのくぼみ
膀胱系のツボで、腫れぼったい目の解消に効果的です。
(3)攅竹(さんちく):眉頭のくぼみ
清明と同じく、膀胱系のツボです。セットで圧すと、より効果的にむくみを改善できます。
(4)太陽(たいよう):こめかみ
新陳代謝を促進し、お顔の全体のむくみや若返りに効果的。また、「眼医者ごろし」という異名があるほど、眼病の予防と改善に効果的です。
(5)承泣(しょうきゅう):瞳の中心の下、骨の縁
承泣から1㎝下の「四白(しはく)」も同時に圧すことで顔のむくみだけでなく、血流改善で目の下のクマにも効果的です。
ツボの定義は筆者のコラム「痩せなくなったら試してみて! ダイエットの近道はお腹周りのツボ」(※下記の関連記事参照)をご覧くださいね。
(美巡セラピスト&漢方美容家 余慶尚美)
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【参考】
※兵頭明(2012)『経絡・ツボの教科書』(新星出版社)