「最近、口ヒゲが濃くなってきた……」「背中のムダ毛が気になる……」なんて事はありませんか? 私たちの身体を守っている体毛は、生えている場所によって性ホルモンと関係の深いものもあります。本来男性の特徴である口ヒゲや背中の体毛が濃くなってしまうのは、ホルモンバランスの乱れが原因かも知れませんよ。
■体毛とホルモンの関係とは
髪の毛や眉毛など、性ホルモンとは無関係に発毛する体毛もありますが、ヒゲや背中、胸、手足の太い毛などは、男性ホルモンとの関わりが深いそう。そのため、睡眠不足や過食などのストレスによって自律神経のバランスが崩れることで、ホルモンバランスが崩れてしまうと、男性ホルモンの分泌が高まってムダ毛が濃くなってしまうことがあるそうです。
アラサーからは要注意!
とくに30代以降、卵巣機能が衰えてくるとホルモンバランスが崩れやすくなります。男性ホルモンには、ムダ毛を濃くするだけでなく、皮脂分泌を促す働きがありますから、顔がテカりやすい、ニキビができやすい、など日頃から皮脂分泌の多い方は、卵巣機能が低下している可能性も……!
■口ヒゲは卵巣のSOS!?摂りたい栄養素3つ
(1)フィトエストロゲン
「大豆イソフラボン」や亜麻仁油に含まれる「リグナン」などに代表されるフィトエストロゲンは、体内で女性ホルモンのエストロゲンのような働きをする成分。とくに、エストロゲンの分泌が下がる生理前2週間には、積極的に摂って◎。
(2)オメガ3系脂肪酸
青魚に含まれるEPAやDHA、亜麻仁油やエゴマ油に含まれるα-リノレン酸などのオメガ3系脂肪酸は、身体の中で合成することができず、食べる物から摂る必要のある脂肪です。血液をサラサラに保つ働きがあるため、卵巣にも酸素と栄養がスムーズに届くようになることで、卵巣の機能をサポート。また、DHAには、ストレスを緩和する効果があることがわかっていますから、日頃からストレスの多い方は、青魚や亜麻仁油などを習慣にしてみて!
(3)ビタミンC
ホルモンの司令塔「副腎」。副腎では、女性ホルモンの元となる「DHEA」というホルモンが作られています。DHEAは長寿ホルモンや若返りホルモンとも呼ばれており、細胞を活性化する働きがあります。ビタミンCを多く必要とする臓器ですから、ビタミンCを多く含む野菜や果物を積極的に摂りましょう。
卵巣機能は、30代中盤から徐々に低下していくと言われています。今までと違った変化を感じ始めたら、内側からのホルモンバランスケアを始めてみてはいかがでしょうか。
(美養フードクリエイター 岩田麻奈未)
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【参考】
※男性ホルモンがニキビに与える影響 – ニキビ研究所×相澤皮フ科クリニック
※フィトエストロゲンの生体内動態に関する研究 – 東京農業大学 上原万里子
※副腎疲労症候群 – gdm clinic
※副腎疲労症候群 – 宮澤医院
※ DHA(ドコサヘキサエン酸) – わかさ生活
※FRaU(2015年4月号)『ホルモン都市伝説Q&A』(光文社)