冬は特に美味しく感じるチョコレートですが、「食べたいけれど健康や美容が気になる」という人は多いのではないでしょうか。
管理栄養士の筆者が、チョコレートのもつ効果や太りにくいチョコレートの選び方についてご紹介します。
■チョコレートに期待できる働き
チョコレートには、以下の項目のような健康や美容に嬉しい働きがあります。
・美肌効果
・血流を良くする
・抗ストレス効果
血流が良くなることは、むくみや冷え症対策につながりますね。また、チョコレートに含まれる「カカオポリフェノール」には抗酸化作用があります。シミやそばかすなどのアンチエイジングにも良いですね。
「チョコレート=太る」とイメージする人も多いかもしれません。しかし、チョコレートに限った話ではなく、自分が1日に必要なカロリーより摂取カロリーが多いと太るといえます。
■太りにくいチョコレートの選び方
(1)高カカオのものを選ぶ
カカオの比率が多い分、砂糖や脂質が減るためカロリーダウンになります。また、カカオポリフェノールの効果を得るためにも、高カカオのチョコレートがおすすめです。
とはいえ、高カカオのチョコレートは苦味があり食べにくいことも多いですよね。カカオの量が低いものから試し、70%程度のものを摂取できれば良いでしょう。
ナッツ類やベリーなどが入っているものを選ぶこともおすすめです。「食物繊維」も同時に摂取できますし、食感や味が変わるため、高カカオでも食べやすくなります。
(2)ホワイトチョコレート以外のものを選ぶ
「ポリフェノール」は、カカオマス(焙煎したカカオをすりつぶしたもの)に多く含まれています。ホワイトチョコレートは材料にカカオマスを使用しないため、ポリフェノールの摂取はむずかしいといえます。
カカオのポリフェノールの効能が目的で食べる場合は、ホワイトチョコレート以外のものを選ぶと良いでしょう。
(3)原材料表示をチェックする
原材料は、多く使われているものから順に記載されています。例えば“砂糖”が一番最初に記載されているチョコレートは、カカオマスよりも砂糖が多いということです。
また、乳化剤や香料を使用しているものも多いため、なるべく原材料がシンプルなものを選びましょう。ビターチョコレートでも、食べやすくするために砂糖を使用している場合があるので要注意です。
■チョコレートの1日の摂取量
カカオポリフェノールの摂取量については、決まっているわけではありません。
カカオポリフェノールは水に溶ける性質があり、一度にたくさん摂取しても身体の外に出されてしまいます。カカオポリフェノールに関しては摂りすぎの心配がないため、カカオの量が多いチョコレートを毎日摂取したいところです。
とはいえ、チョコレートは脂質量も多く、食べすぎには気をつけたいですよね。厚生労働省は、1日の嗜好品の目安として200kcalをすすめているため、カロリーオーバーにならないように摂取しましょう。
健康や美容に気をつけながらも、美味しくチョコレートを食べたいですよね。ぜひ、チョコレートを選ぶ時の参考にしてください。
(フリーランス管理栄養士 今井尚美
「根拠のある情報を」「体の内側から美しく」がモットー。健康や美容に関する記事執筆や相談業務などフリーで活動中。糖尿病療養指導士、ピンクリボンアドバイザーの資格有。現在はサプリメント管理士の資格取得中。)
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【参考】
※ポリフェノールの種類と効果と摂取量 – 長寿科学振興財団
※健康と抗酸化作用の高いカカオポリフェノールの関係ついて – 日本成人病予防協会
※Q6 「カカオポリフェノール」は1日にどれくらい摂れば、健康によいのですか? – 日本チョコレート・ココア協会
※チョコレート摂取による健康効果に関する実証研究 中間報告 – 明治