日本人女性の肌悩みの上位に入る「毛穴」。毛穴をなくすことに注力する私たちですが、実は毛穴には大事な役割があることをご存知ですか?
毛穴を毛嫌いする前に、まずは毛穴のことを知っていたわってあげましょう。
エステティシャンの筆者が、毛穴の役割についてご紹介します。
■毛穴の役割とは?
(1)皮脂を分泌する
毛穴は、付属器官である皮脂腺から皮脂を分泌しています。分泌された皮脂は毛をつたって肌の表面にあらわれ、汗と混ざり合い「皮脂膜」を形成します。
毛穴は、メイク汚れや角質、寒さにより皮脂が固まることで、毛穴つまりを起こします。そして、毛穴が詰まった状態で「アクネ菌」と交わると、炎症を起こしてニキビに進行していくことがあります。
ですから、毛穴を詰まらせないことが大事です。毛穴を詰まらせないためには、ノンコメドジェニック製品がおすすめです。
冷えや低体温の改善も大切
冷え性や低体温の人は、自分の皮脂が固まって詰まりやすいので、生活習慣を変えて改善にとり組むことも大切です。
(2)皮脂膜を形成し、肌を守る
分泌されて肌表面に出た皮脂は、汗と交わることで皮脂膜を形成します。この皮脂膜は、「肌を乾燥から防ぐ」「肌をなめらかな状態に保つ」「細菌感染から肌を守る」など、肌の保護をする役割があります。
この皮脂膜は、弱酸性であることで肌を守っています。CMなどでよく「弱酸性」をうたった商品がありますね。固形石鹸や石鹸成分入りの洗顔フォームなど、一部の化粧品はアルカリ性のものも多くあります。
なるべく弱酸性の化粧品を選ぶことが、肌の機能を邪魔しないことにつながります。
(3)体温調整の役割もする
毛穴は、立毛筋という小さな筋肉の収縮によって開閉し、体温調整機能を担っています。自分でコントロールすることはできませんが、寒いと毛穴がキュッとしまるのはこのためです。
毛穴を冷やすと、一時的に毛穴が目立たなくなります。
■毛穴の機能を邪魔しないことが大切
私たちは化粧品の成分を肌に浸透させようとしがちですが、肌はもともと排泄器官としての役割ももっています。ですから、皮脂の通り道を詰まらせないように古い角質をとり除き、皮脂膜の形成を邪魔しないためには「毛穴を詰まらせない」「皮脂を落とし過ぎない」「弱酸性に保つ」ことが大切です。
メイクをしたまま寝ることは毛穴の機能を邪魔することになるので、できるだけ早くメイクを落としましょう。そのほかにも、「クレンジング洗顔の温度や品質に気をつけて皮脂をとり過ぎない」「アルカリ性の製品を使わない」「ノンコメドジェニック製品を使う」など、できるところから試してみてくださいね。
毛穴トラブルがあるということは、「皮膚」が正常に機能していない証拠でもあります。毛穴をなくそう、メイクで毛穴を埋めようとするのではなく、正常に機能できる肌づくりをする気持ちで、お手入れをしてくださいね。
(美容家・エステサロン&スクールSUHADA主宰 永松麻美
自身のニキビ・激太りから容姿コンプレックスに陥り根暗な10代を過ごす。綺麗になるためエステの道へ。「綺麗になる」を通し心や人間関係、人生まで前向きに変わって行く経験を人に伝えるため美容家として活動中。)
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