食事制限に軽い運動、ダイエットに必要なことは実践しているのになぜか痩せられない、という人はいませんか? 「体質のせい」と諦めてしまうその前に、何を食べているか見直してみると良いかもしれません。なぜなら、日本人にとって非常に身近な食材である「小麦粉」がそのダイエットに歯止めをかけている可能性があるのです。
■実は手強すぎる!?小麦粉の「糖」
小麦が含む最も多い栄養素は炭水化物(糖質)です。糖質にはさまざまな種類がありますが、小麦の糖質はアミロペクチンAと呼ばれるもので、他のどんな糖質よりも、劇的に血糖値を上げます。血糖値が上がると、それを下げるホルモンであるインスリンが分泌され、余分な糖を脂肪に変えて蓄えます。つまり、小麦粉は「脂肪を作りやすい身体」にしてしまう可能性があるのです。
■ますます食べたくなる!?「食欲増進」のおそれも
小麦の最大の特徴は「グルテン」というタンパク質を含む点。グルテンは分解されるとある化合物になり、その中の主なポリペプチドはオピオイド受容体という物質と結びつきます。ランナーが長時間走り続けると気分が良くなる、いわゆる「ランナーズ・ハイ」状態はオピオイド受容体の作用であると言われていますから、小麦は少しでも食べると多幸感を招き、どんどん食べたくなって食欲を増進してしまう恐れがあるのです。
■食事制限が水の泡!?「腸内環境を悪化」させる可能性も
ダイエットと健康な腸は切り離せない関係にあります。お米を主食としてきた日本人は、小麦に順応できない人が多いと言われています。特にグルテンは腸壁を壊してしまうことがあり、そこから未消化物が取り込まれて、アレルギー反応を起こすことも。栄養を吸収して老廃物を排出できなければ、せっかくの食事制限も水の泡ですよね。
思い切って「小麦粉抜き」を!
糖質をゼロにする必要はありません。朝食はパンからご飯に、おやつはパンケーキからナッツ類やダークチョコレートなどに切り替えてみましょう。すると、意外と小麦粉をたくさん食べていたことに気づくはず。いきなり断ち切るのは難しいかもしれませんが、代わりにたくさんの野菜、少量の果物などを食事にプラスしてみてくださいね。
小麦粉を食べないからといって、栄養不足になることはまずありません。ダイエット中の方は、思い切って明日から「小麦粉ゼロ」生活にトライしてみてはいかがでしょうか。
(ホリスティックビューティインストラクター Eriko)
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【参考】
※Dr.ウィリアム・デイビス著(2013)『小麦は食べるな!』(日本文芸社)