いつの季節も女性を悩ませる冷え。外気温が低い冬は、普段冷えを感じない人でも手足が冷えて寝つきが悪くなってしまうことがあるのではないでしょうか。
私たちの身体は、手足への血流が増えて熱を逃がし、深部体温を下げることで自然な眠気が訪れるようになっています。そのため、手足が冷えた状態は、質のいい睡眠の妨げとなってしまいます。
健康と美容に役立つ食スタイルを提案して16年の美養フードクリエイターである筆者が、手足を温めて質のいい睡眠を促すために、寝る前に飲みたい飲み物を3つご紹介します。
■手足が冷えて眠れない夜に飲みたいドリンク3つ
(1)抹茶
緑茶のうま味成分であるテアニンには、気持ちをリラックスさせる働きがあります。気持ちがリラックスして副交感神経が働くことで、抹消部の血管がゆるみ、血液の流れがスムーズになります。そのため、手足が温まり、かつリラックスした状態にあることで自然に質のいい睡眠を導きます。
抹茶には、通常の日本茶の12倍のテアニンが含まれています。興奮作用のあるカフェインも含まれていますが、カフェインよりもテアニンの影響のほうが強くでるので、心を落ちつける効果のほうが高いとされています。
お湯を注ぐだけで飲むことができますから、冷えだけでなくストレスを感じている方にもおすすめです。
(2)ショウガ湯
冷え取り食材の代表選手であるショウガ。東洋医学では、生のショウガを生姜(しょうきょう)、加熱乾燥したショウガを乾姜(かんきょう)といって、効能が異なります。
加熱乾燥したショウガは、胃腸を刺激して深部体温を高める働きがあるとされています。
一方で、生のショウガは、体内の熱を外に出す働きがあります。そのため、手足などの身体の外側の部分が温まりますから、手足が冷えて眠れない方は、生のショウガをすりおろし、はちみつとお湯を注いたショウガ湯を飲んでみましょう。
(3)柚子ティー
ゆずなどの柑橘系の皮に多く含まれるポリフェノール「ヘスペリジン」には、抹消部の血管の健康を保って血流をスムーズにする働きがあります。
柑橘系の皮をそのまま食べるのは現実的ではありませんから、ゆずの皮の粉末をお湯や豆乳、牛乳に溶いて温めて飲みましょう。甘味があったほうが飲みやすい方は、はちみつやメープルシロップなど、身体にやさしい甘味料を加えるとよいですね。
睡眠は、その日の疲れを癒し細胞を修復する大切な時間です。手足の冷えを改善して、質のいい睡眠をとりたいですね。
(美養フードクリエイター・中医薬膳師 岩田まなみ
料理教室Manami’s Kitchen主宰。パリのEcole Ritz Escoffierにてフランス料理を学びDiploma取得、本草薬膳学院にて薬膳を学び、中医薬膳師の資格を取得。健康リズムカウンセラー、味覚カウンセラー(スタンダード)。自著「ベジフル発酵ジュースとレシピ」(2018年・日東書院本社)、「ヤセ菌が増えて太らない食べ方」(2016年・自由国民社)。コラム執筆、雑誌、TVなど多数のメディア出演実績がある。)
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