肌を露出することが増えると、黒ずみが気になるという人もいらっしゃるのではないでしょうか。スキンケアで肌の外からお手入れすることも大切ですが、日々の食事から肌に働きかけることで効果を感じることもあります。
管理栄養士の筆者が、肌の黒ずみ対策におすすめの栄養素をご紹介します。
■肌が黒ずむ原因とは?
脇の下や肘、ひざなどは、黒ずみやすいですよね。日常的に肘をついたり下着がこすれていたり、ニキビを触りすぎるなど、肌に摩擦や圧迫などの刺激があると、メラニン色素が過剰につくられてしまいます。
本来は、肌のターンオーバーによってメラニンが排出されますが、加齢やホルモンバランスの乱れなどでターンオーバーがうまくできないと、メラニン色素が沈着して肌が黒ずんでしまいます。そのため、「肌のターンオーバー=新陳代謝を促す食事」をすることがポイントとなります。
■肌の黒ずみ対策におすすめの栄養素3選
(1)ポリアミン
「ポリアミン」は、細胞の生まれ変わりに必要な成分です。ポリアミンが不足して新陳代謝がうまく行われないと、細胞の老化につながると考えられています。
ポリアミンは体内で合成できますが加齢とともに量が減っていくため、食事からも摂取したい栄養素です。
ポリアミンは納豆や味噌などの発酵食品、きのこ類、鶏肉などに多く含まれています。きのこの味噌汁や鶏肉の味噌炒めなどがポリアミンの摂取におすすめです。
(2)亜鉛
「亜鉛」は正常な細胞の生まれ変りを手助けする働きがあるため、新陳代謝UPを狙いたい時には積極的に摂りましょう。ミネラルのなかでも不足しやすいといわれているため、意識してみてくださいね。
牡蠣やほたてなどの魚介類、納豆や卵に含まれており、「ビタミンC」と一緒に摂取すると吸収率が高くなります。牡蠣やほたてを食べる時は、レモンや柚子、かぼすなどを絞って食べることがおすすめです。
(3)L-シスチン
「L-シスチン」は、たんぱく質のもとであるアミノ酸の一種です。肌のターンオーバーを促進する働きがあるほか、つくられたメラニンを排出する働きもあるため、肌の黒ずみ対策には非常に効果が期待できる栄養素です。
また、活性酸素から身体を守る働きもあるため、アンチエイジングや生活習慣病対策、美容や健康にもおすすめです。
牛肉や羊肉、鶏肉、カツオ、鮭、卵などの「たんぱく質」が多い食品に含まれています。
肌の黒ずみには、「新陳代謝を活発にすること」がカギとなります。三食きちんと食べ、そのうえで肌に効果的な栄養素を補給することが大切です。毎日の食事から、肌の黒ずみにアプローチしてみてくださいね。
(フリーランス管理栄養士 今井尚美)
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【参考】
※「黒ずみ(色素沈着)」の原因・症状、予防法を解説 – ロート製薬
※ポリアミン – わかさ生活
※亜鉛 – わかさ生活
※L-シスチン – わかさ生活