背中は自分から見えにくい場所のため、気づいたら姿勢が悪く、脂肪が乗ったおばさんのような背中になっているかもしれません。猫背で脂肪が乗った背中は、実年齢よりもかなり老けて見えてしまうものです。
パーソナルトレーナーの筆者が、−5歳の姿勢を作る猫背改善ストレッチをご紹介します。
■猫背とはどんな状態?
骨盤が後傾し、背骨が丸くなっている
なぜ、猫背になるのか解説いたします。
骨盤が後ろに傾くことで重心が後ろに移動すると、バランスをとるために首を前に出すようになります。その結果として、上記の図右のように、背骨がCの字をかくような形になってしまいます。
図左も猫背に見えますが、これが正しい姿勢です。左右の違いは、背骨を線でつなげると、左は軽くS字になっており、右は骨盤が後傾して背骨がCのような形になっているところです。
腹筋が固くなると、骨盤が後継しやすい
長時間、座り姿勢が続いて背中が丸まると、腹筋が縮こまり、そのまま固まってしまう場合があります。腹筋は骨盤を後傾させる力があり、座りっぱなしで腹筋が伸びない状態がキープされると、骨盤を後ろに倒すように引っ張ります。そして、背骨を丸めるように働いてしまいます。
ですから、骨盤を後傾させないためには、腹筋が縮こまらずに伸びる状態を保つ必要があります。
猫背姿勢だと、背中の筋肉が使えていない
腹筋が縮こまり、背骨が丸まって猫背になると、背中側の背筋を伸ばすための筋肉は伸ばされて使われず、自ら縮もうとする力を失いやすくなります。長期間その状態が続くと、背中側の筋肉が衰えて脂肪が目立つようになり、猫背&余計な脂肪がのった「オバ背中」になってしまいます。
その状態を回避するためには、背筋のトレーニングが必要となります。ですが、初めてトレーニングをする方は、上手に背中の筋肉を使うことがむずかしいと思います。
そこで、トレーニングをいきなり行うのではなく、まずは腹筋をストレッチで伸ばして、背中側の筋肉を使えるようにしましょう。
■腹筋ストレッチのやり方
(1)マットの上にうつ伏せになり、肘をついて上体を起こします。肘は肩の真下くらいに置きます。
(2)あごを上げながら、グッと背中を反らします。腹筋のあたりが伸びていることを感じながら、30〜60秒キープしましょう。
■姿勢を正すためには、柔軟な筋肉を
猫背を改善するために背筋を伸ばすよう意識しても、その状態をずっと続けることは非常にむずかしいですよね。姿勢を正すためには、無意識に正しい姿勢がとれるようにすることが大切なのですが、そのために必要なのが身体の柔軟性です。
長い期間運動をしていなかった身体の筋肉は硬くなっている場合が多く、特に座り仕事の方は腹筋が硬くなりやすいので、背筋の柔軟性に悪影響を与える場合があります。
姿勢を正すために必要な筋肉の柔軟性を獲得するため、毎日のストレッチを習慣にしましょう。
(パーソナルトレーナー 藤本 千晶)
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