本格的な夏、薄着を楽しんでいる方も多いかと思いますが、それでもぜい肉を隠そうと、ゆったりとした服を選びがちな方も多いのではないでしょうか。
美容矯正士の筆者が、姿勢の悪化などでかたまった「肋骨を支える筋肉」の機能を改善し、広がりやすい肋骨まわりをスッキリサイズに調整する方法をお伝えします。
■肋骨まわりがゴツく見えるのはなぜ?
肋骨は背骨(胸椎)についています。長時間のデスクワークやスマホ等で、背骨のアライメント(姿勢)が悪くなると、背骨の湾曲(S字カーブ)がきつくなります。
その影響を受けて、肋骨と肋骨の間を保つ事が難しくなると、肋骨まわりが横に広がって大きく見えてしまいます。バストの位置もダウンします。
また、S字カーブが強くなると、骨盤と肋骨の間を保つ筋肉の活動が低下します。
忙しく運動習慣の少なくなりやすいアラフィフ女性は、肋骨の位置を整えていくアプローチで、上半身をスッキリさせることをおすすめします。
こんなことが重なるとNG
肋骨まわりがゴツく見える要因を細かく見ていくと、以下のような項目が挙げられます。
呼吸が浅い
姿勢が悪い方のほとんどが、「吐き切る力」が弱くなっている場合があります。
姿勢が悪い
姿勢が悪い方は、正常な背骨の位置を保てていない場合があります。
上半身のバランスの乱れ
骨盤位置なども合わさった、上半身全体のバランスを改善することが重要です。
姿勢を整え、質の良い呼吸を
私たち人間は、仮に1日何も食べなくてもすぐに餓死することはありません。しかし、呼吸は生命活動に直結しており、5分や10分止めることも困難です。
呼吸は自律神経とも密接に関係し、感情と呼吸も関わっています。呼吸をコントロールすることは、自分自身をコントロールすることといえます。
悪い姿勢が続くと、質の良い呼吸ができていないことが多いため、できれば改善したいものです。
■肋骨まわりをスッキリさせるには
肋骨まわりをスッキリさせるためには、「肋骨の位置を矯正し、横隔膜の機能を改善する」「肋間筋の弾力を改善する」「背筋を柔軟にして、息を吐き切る能力を改善する」ことが大切です。
ピラティスでは、「パワーハウス」と呼ばれるインナーマッスルをしっかり活躍させ、息を吐き切る能力を上げていきます。
質の良い呼吸ができていないと、肩こりや猫背、代謝低下の原因につながることがあります。呼吸法を変えることで、無意識下でも身体全体の不調を改善することが可能です。
■肋骨まわりをスッキリさせるエクササイズ
呼吸筋である横隔膜や肋間筋の凝りかたまりを改善し、スッキリした肋骨位置に戻し、美しい上半身の姿勢をつくることが、このエクササイズの目的です。
(1)左側に足を出すように横座りになり、右腕を天井方向へ伸ばします。右腕は曲げてアンダーバスト辺りにセットしましょう。この状態で息を吸います。
(2)右肘が太もものあたりに届くようなイメージで、側屈していきましょう。息をお腹から吐き出すように意識しながら、10秒キープします。
(3)さらに、斜め前方向へ左手を伸ばしましょう。息をお腹から吐き出すように意識しながら、10秒キープします。
反対側も同様に行ってください。
意識すべきポイント
「吐く息」を「吸う息」の2倍長く
(2)(3)の際、脇腹や背中の方へ息を入れるようにし、吸う息よりも吐く息を長くします。
たとえば、「5秒吸って、10秒吐く」というように、吸う息の2倍吐くようにしましょう。
呼吸筋を改善し、肋骨の閉じを改善し、自律神経を調整することにつながります。
呼吸にともなう肋骨の動きを意識
アンダーバストにセットした手で、呼吸とともに肋骨が収納されていくイメージを感じるように行ってください。斜め前に腕を伸ばす時は、背中側にもしっかり息が入るようにイメージしてくださいね。
ご紹介した動作は、バスタイムに湯船のなかで行うこともできます。少しの時間でも続けることが大切です。ぜひ、毎日行ってみてください。
(女性の為のスタイルアップトレーナー 才原 洋子)
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