秋の果物が美味しい季節がやってきました。中でもいちじくが好きな女性は多いのではないでしょうか?
鮮やかな断面も可愛く、そのまま食べても、料理やおやつのアレンジにも活用することができます。そんないちじくですが、実は女性の美容と健康に嬉しい栄養がギュッと詰まっています。
インナービューティー料理研究家の筆者が、いちじくの女性に嬉しい栄養をご紹介します。
■いちじくの女性に嬉しい栄養
便秘対策に
いちじくは食物繊維が豊富に含まれているのですが、なかでも「ペクチン」という水溶性の食物繊維が多く含まれています。ペクチンは腸の働きを刺激してくれるので、便秘気味の時に積極的に摂りたい栄養素です。
季節の変わり目は、身体のリズムが乱れがちです。「便秘気味かな?」と思ったら、いちじくを食事にとり入れてみましょう。
胃腸のケア・消化サポート
いちじくに含まれる消化酵素「フィシン」は、いちじくを切った際に見られるミルクのような白い液体に多く含まれており、主にタンパク質の分解をサポートする働きが期待されています。
写真のようなローストビーフなどの肉料理や魚料理の付け合わせにすれば、見た目も華やかなひとさらになるうえ、消化がスムーズに行われるので食後の胃もたれ対策にもなるでしょう。
いちじくは、胃腸の調子が悪い時も心強い味方になるでしょう。
※写真では、いちじくにタンパク質やカルシウムが豊富で低カロリーなカッテージチーズをまぶし、オリーブオイルを回しかけています。抗酸化作用も高まり、栄養バランスも整うのでおすすめです。
アンチエイジングに
いちじくの赤い色素成分である「アントシアニン」は、抗酸化力が非常に高い栄養素です。
秋は、残暑に受けた強い紫外線や気温の変動などにより身体にたまった疲れが出やすい時期です。急激な気温と湿度の低下で肌の乾燥も気になります。
いちじくには”抗酸化ビタミン”と呼ばれる「ビタミンE」も豊富です。季節の変わり目の細胞老化を防ぎ健やかな状態に保つためには、抗酸化作用の高い食材を意識して摂り入れることが大切です。
むくみ対策に
いちじくには、細胞内の余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがある「カリウム」も豊富です。
お酒を飲みすぎてしまった翌日などのむくみが気になる時に、あなたの美容と健康をサポートしてくれますよ。
■いちじくの保存方法
いちじくは傷みやすい食材です。購入後は一つずつラップに包み重ならないように野菜室で保存し、数日以内に食べ切るようにしましょう。
いちじくのお尻部分の割れ目が大きなものほど熟している証拠です。すぐに食べきれない場合は、粗く刻んでジャムやコンポートにしたり、パウンドケーキなどの焼き菓子にすることがおすすめです(パウンドケーキはスライスしてラップに包み冷凍保存をすれば、約2週間は美味しさを保つことができます)。
女性の美容と健康に嬉しい栄養が豊富な旬の「いちじく」。朝のフルーツやサラダ、付け合わせに活用し、毎日の美容と健康を内側からサポートしましょう。旬の味覚を楽しみながら、新しい季節も健やかに過ごしたいですね。
(インナービューティー料理研究家 フードコーディネーター 國塩 亜矢子)
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【参考】
※吉田企世子・松田早苗/監修(2016年)『あたらしい栄養学』高橋書店
※上西一弘/著(2016年)『栄養素の通になる』女子栄養大学出版部
※吉田企世子/監修(2016年)『旬の野菜の栄養辞典』エクスナレッジ
※蒲池桂子/監修(2010年)『美肌美人栄養学』エクスナレッジ
※三輪正幸/監修(2012年)『からだにおいしい フルーツの便利帳』高橋書店
※伊達友美/著(2010年)『食べる美女肌セラピー』エクスナレッジ
※田中敬一・原田都夫・ 間苧谷徹/著(2016年)『科学的データでわかる 果物の新常識:ガン・心臓病・脳卒中・認知症を寄せつけない 知られざる果物の機能性』誠文堂新光社